2000 Fiscal Year Annual Research Report
物体周りの衝撃波が誘起する燃焼波面の安定機構に関する研究
Project/Area Number |
12750147
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
松尾 亜紀子 慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (70276418)
|
Keywords | 数値シミュレーション / 超音速燃焼 / 圧縮性流体 / 振動燃焼 / 飛行物体 / 燃焼 |
Research Abstract |
円柱物体を水素-空気混合気中で超音速飛行させると物体前方に弓状衝撃波が発生し,その後方においてほぼ一定周期を示す(a)高周波低振幅,あるいは(b)低周波高振幅な振動燃焼が発生する.流れ場の再現を二段階反応モデルを用いた軸対称二次元解析により行い,数値解析結果に基づきその非定常挙動について検討を行った. 円柱周りに誘起される非定常挙動は,同じ条件下で球体周りに誘起される非定常燃焼よりも不安定であり,(b)の燃焼形態を示しやすいことがわかった.その非定常挙動は主に物体の直径に大きく依存し,直径が大きくなることで(a)から(b)へと挙動が変化することがわかった.また,発熱反応の進行が緩やかであるほど,安定な流れ場を示すこともわかった.さらに円柱周りでの非定常燃焼は,(a),(b)ともに球体周りと同じ振動機構を有していることを確認した. 初期圧力を変化させた場合の非定常挙動,物体直径と振動周期の関係についても検討を行った.周期的振動が観察されなかった低圧条件(0.150atm)の場合を除き,全ての初期圧力下で(b)が観察された.反応誘起時間により無次元化された振動周期は初期圧力に大きく影響を受け,初期圧力が高いほどその周期は長くなった.これは初期圧力の変化に伴う反応誘起距離の変化により生じたものである.そして反応誘起時間で無次元化された振動周期は,反応誘起距離で無次元化された物体直径と線形関係を示すことから予測できることがわかった.
|
Research Products
(1 results)