2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12750210
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
笹木 亮 富山大学, 工学部, 助手 (00262501)
|
Keywords | フィーダ / 波動 / 柔軟物 / 弾性体 / だ円振動 |
Research Abstract |
本研究は柔軟物や軟粘体など,従来のフィーダでは給送が困難な物体を給送するために,柔軟な弾性体を給送面に用いた波動型フィーダを開発することを目的とする.本年度は柔軟・軟粘物を給送するのに適した給送面の組成・形状について調べた.波動フィーダにおいては従来,給送困難物とされるもののうち箔材など乾いた固い物体は給送可能であったが,柔軟・軟粘物は吸着してしまったり,波の変位が給送物に吸収されてしまい給送不可能であった.実験は,実際に開発するフィーダと同じく,だ円振動を発生させることができる振動装置を用いて,各給送試料に対し,振動を作用させた時の挙動について測定を行った.だ円振動発生装置は導電型アクチュエータを発振器の出力でアンプを介して駆動する.試料の挙動はCCDカメラによって観測し,作用させる加振振幅は歪ゲージの出力をA/Dコンバータを介してパーソナルコンピュータに記録する.軟粘体を給送する場合,給送面に給送物が吸着してしまい給送不可能になってしまうことから,給送物の吸着を防ぐため水などを介在させることが必要である.また,振動状態でも常に一定量の水を介在させる必要があるため,水を保持する形状として給送面上に突起物を設けたり,スポンジ状にすることが効果的である.だ円振動を作用させることで,その接触部分の摩擦力により給送物を給送することができ,水を介在させた場合も可能であった.ゆえに,水を介在させる給送面を用いて,だ円振動を作用させることは柔軟・軟粘物の給送に有効であるといえる.来年度では,この給送面を伝播する波を推進力とする進行波発生装置に用いて,柔軟・軟粘物が可能な波動型フィーダの開発を目指す.
|
Research Products
(1 results)