2001 Fiscal Year Annual Research Report
磁気浮上搬送装置における非接触集電システムの最適化に関する研究
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12750250
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
大橋 俊介 関西大学, 工学部, 専任講師 (60298841)
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Keywords | 電磁誘導システム / 非接触集電 / 磁気浮上 / 永久磁石 / 集電コイル / 汎用回路シミュレータ / 電磁界解析 / 浮上力測定 |
Research Abstract |
本研究は側壁式電磁誘導浮上方式における非接触集電システムを対象としている。すでに製作した非接触集電装置を用いて平成12年度に行った基礎特性結果を踏まえ、コイルの形状改良、測定方法の改善を行った。 本実験装置では直線軌道上を高速で移動体が動作する。軌道の側面に集電用地上コイル群を配置し、移動体側に設置した高性能永久磁石から発生する磁束により誘導起電力が発生し、集電コイルに電流が流れる。最大速度は約5m/secの設計となっているが、移動体側重量の軽減などで、8m/seCまでの移動速度を実現し、特性測定範囲を広げることができた。集電コイルの形状を決定するため、電磁誘導システムについてすでに作成している電磁解析プログラムを発展させ、集電コイル電流の解析を行った。ここで以前の解析には抵抗値やインダクタンスについてはコイル形状から算出していたが、実験結果と比較、検討した結果、ハイチスタを用いた実測値を代入して電磁界解析プログラムを実行したほうが良好な結果が得られた。これはコイルの製作課程で若干の誤差が発生したためである。そして昨年度は検討していなかったコイル径や巻数もパラメータとして取り入れ、最も集電コイルにエネルギーが最も効率よく供給される条件を求めた。そして、実際に集電コイルを作成し実験を行った。解析結果と実験による測定値はほぼ一致し、解析手法の確立を実現できた。集電コイルの電流波形より、電力の貯蔵について汎用回路シミュレータを用いて解析を行った。現状の出力では高調波成分が多く、効率よく電力変換するのが難しくなっているが、今後変換部の検討を加えれば本方式は十分に移動体に搭載できる非接触集電システムとなることが期待できる。
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