2000 Fiscal Year Annual Research Report
分散データベース崩壊後の一貫性回復機構に関する研究
Project/Area Number |
12750353
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
福本 聡 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (50247590)
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Keywords | 分散データベース / 一貫性 / 障害回復 / フルバックアップ / チェックポイント / 分散アルゴリズム / 最適化 / 分散システム |
Research Abstract |
本研究では,大規模な分散データベースが崩壊した後の,一貫性回復操作を支援するためのバックアップ機構について考察した.はじめに,データベースの全コピーであるフルバックアップコピーの生成技法,および分散システムの一貫性維持に関する技法について重点的に検討した.次に,その結果を踏まえて,分散データベースの回復機構を統括する分散アルゴリズムについて検討をはじめた. まず,分散システムにおけるバックアップオーバヘッドの軽減と一貫性の保障とを目指して,分散システムの最適チェックポイント生成頻度について考察した.チェックポイント生成アルゴリズムおよびロールバックリカバリアルゴリズムについては,KooとTouegのアルゴリズムを想定して,確率的な評価モデルを構築した.ここでは,特に,周期的な分散チェックポイントの生成がシステムにあたえる影響に着目し,2つのプロセスからなる分散システムの最適チェックポイント生成頻度について評価した. また,分散システムの障害回復技法の中心的な要素である,フルバックアップやチェックポイント生成を実行する分散アルゴリズムの起動プロセス決定の問題も考察した.ここでは特に,プロセス故障を考慮した非同期単方向リング上のリーダー選挙アルゴリズムについて検討した.そして,非同期単方向リング上のリーダー選挙問題において,プロセスに故障が生じても正しく問題を解くことのできるアルゴリズムを提案した.本アルゴリズムは,Chang-RobertsのアルゴリズムCRを基にして,実行中に本来リーダーとなるべきプロセスに故障が生じても,その次に相応しいプロセスをリーダーとして選出する.シミュレーションによって,本アルゴリズムの実行時の平均メッセージ数を評価した結果,アルゴリズムCRとほぼ同じメッセージ数で問題を解けることなどが明らかとなった.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Satoshi Fukumoto et al.: "Maintenance Effect of Time Redundancy on a Disk System with Retry"Proc.the Sixth ISSAT International Conference on Reliability and Quality in Design. 218-222 (2000)
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[Publications] 福本聡,谷越桂太,岩崎一彦: "分散システムのチェックポイント生成頻度に関する解析的一考察"2000年電子情報通信学会情報・システムソサイエティ大会論文集. D-10-6. 109 (2000)
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[Publications] 鈴木龍,福本聡,岩崎一彦: "プロセス故障を考慮した非同期単方向リング上のリーダー選挙問題"2001年電子情報通信学会春季大会論文集. (2001)