2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12750357
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Research Institution | Toba National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
鈴木 治 鳥羽商船高等専門学校, 商船学科, 講師 (20270275)
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Keywords | 無線LAN / PHS / ISM / 電界強度 / 誤り率 |
Research Abstract |
無線LANやBluetoothなど、従来は有線で行われていた機器間通信が一般的になりつつあるが、これらは船での利用例は想定されておらず、電波伝搬が異なる事が予想される。本研究は本校の練習船鳥羽丸と、鉄筋コンクリート(学生寮)の建物内での2GHzの電波伝搬を調べた。 外から建物内への電波はガラスや壁により数dB減衰することがわかっているが、船は、開口部が狭く、また船内の電波伝搬を測定された例は少ない。そこで、船における電波伝搬を調査するためにPHS基地局(松下製KX-PH470,10mW)を船内に配置し電界測定と誤り率をポイント測定法で測定(岩通製SD-80)した。見通しである通路は減衰が少なく、同一フロアであれば双方とも、通信に支障がなかった。 船と建物共、階層が変わった場合の個室については壁の数に応じた減衰あり、通路は送信点からの距離が近い(15m以内)場合、距離と電界強度の相関は見られず、遠い場合には距離による減衰が認められた。電界強度とPHSの制御chフレーム誤り率の関係を調べた場合、誤り率が高いのは鳥羽丸で電界強度が高いときに、寮は低いときに発生している。これは、鳥羽丸は干渉による誤りであり、寮内は弱電界による誤りであることがわかり、これらは材質の違いによる反射によるものである。 船と寮での伝搬調査により、寮内が減衰が少なく、船内は鋼板の反射による誤り率が高いことがわかった。船内での誤り率を低下させるために、電波吸収材を利用することで、建物と同様な通信環境で次世代の機器間無線通信が利用できることが明確になった。
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Research Products
(2 results)