2000 Fiscal Year Annual Research Report
大規模複雑系のシステム工学としての情報論的制御理論の構築
Project/Area Number |
12750396
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大石 泰章 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80272392)
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Keywords | モデル集合同定 / PAC学習理論 / 正規方程式 / ゲインスケジュールド制御 / サンプル複雑度 / 線形パラメータ変動モデル / Frobeniusノルム / 特異値分解 |
Research Abstract |
情報系諸分野の手法を制御理論に導入することによって,大規模複雑系のシステム工学を目指す以下の二つの研究を行った. 第一にモデルに関する仮定をほとんど必要としないモデル集合同定法を開発した.この同定法は本研究に先立って得ていた,学習理論にもとづくモデル集合同定法の発展と位置付けられるものであり,PAC学習理論の基盤となっている確率的不等式を用いることによって,同定対象が従う確率的モデルについてほとんど仮定を必要としないという特長を持つ.また,同定に使うモデルを線形なものに限ることによって同定に必要なデータ数を以前のものよりも著しく少なくすることができ,同定法の実用性を高めることができた. 第二に,複雑な制御対象のダイナミクスをゲインスケジュールド制御に適合した形式に近似する方法を提案した.現存のゲインスケジュールド制御系設計法は,対象の状態空間表現がスケジューリングパラメータに対してアフィンでかつ少ない項数で表されている場合にしか適用できず,大規模かつ複雑な現実の制御対象はこの条件を満たさないことが多い.そこでFrobeniusノルムに基づいて制御対象の状態空間表現をゲインスケジュールド制御に利用できる形に最適近似する方法を与えた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 大石泰章: "ロバスト制御のための学習理論的システム同定"電子情報通信学会論文誌A. vol.J83-A no.6. 651-660 (2000)
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[Publications] 大石泰章: "サンプル値制御と連続時間制御との関係-連続時間制御は本当にサンプル値制御の極限か?"システム/制御/情報. vol.44,no.9. 499-505 (2000)
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[Publications] Y.Oishi and H.Kimura: "A learning-theoretic approach to model-set identification"Asian Journal of Control. vol.3,no.1(掲載予定). (2001)
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[Publications] Y,Oishi and H,Kimura: "Application of a learning theory to set-membership identification"Proceedings of the Third Asian Control Conference. 2952-2957 (2000)
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[Publications] 大石泰章: "学習理論的モデル集合同定におけるサンプル複雑度の抑制"第29回計測自動制御学会制御理論シンポジウム予稿集. 311-314 (2000)
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[Publications] 大石泰章: "ゲインスケジュールド制御のためのモデリング"第23回計測自動制御学会Dynamical System Theoryシンポジウム予稿集. 319-322 (2000)