2000 Fiscal Year Annual Research Report
鋼製橋脚-地盤連成系のPushover解析による耐震性能評価モデルの構築
Project/Area Number |
12750430
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
葛西 昭 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (20303670)
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Keywords | 橋梁システム / 鋼製橋脚 / 耐震設計 / 構造物と地盤の動的相互作用 / 残留変位 / Pushover解析 / 動的解析 / 機能保持 |
Research Abstract |
本年度は,橋脚-基礎-地盤連成系のPushover解析用モデルの構築に先立ち,まず,基礎および地盤の効果を精緻に表現する解析モデルの構築を行った.解析モデルとしては,地盤の効果を考慮しないモデル,地盤の効果をばねで表現したモデル,地盤の効果を平面ひずみ要素を用いて2次元的に表現したモデルを用いた,これらの比較から得られた成果の概要は以下に示すとおりである. 1. 地盤の効果をばねで表現した場合の橋脚の地震時応答値は,地盤の効果を考慮しないものと比べて,ほとんど差がない. 2. 地盤ばねを用いた場合と平面ひずみ要素を用いた場合とでは,橋脚の応答値にほとんど差異はないため,地盤ばねのばね定数は妥当といえる.ただし,平面ひずみ要素を用いた場合が弾性解析時に一致するため,地盤の非線形性を考慮した地盤ばねの表現が必要となる. 3. 地盤の効果を精緻に表した場合には,地盤の効果を考慮しない場合に比べて,橋脚の地震時応答値は,減少する傾向にあるが,等価線形化された地盤物性値から算出される全体系の固有周期が,橋脚の固有周期に近接している場合には,非常に複雑な挙動を示す. なお,本年度では,地盤物性を等価線形化手法で表現しているため,地盤物性の簡易推定となっているため,次年度には地盤物性に材料非線形を含めた,より精緻な解析を行うことによって,その挙動の差異を確認する必要がある.また,これらを含めて,簡易推定法として有用なPushover解析手法を適用した成果をあげる必要がある.
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Research Products
(1 results)