2000 Fiscal Year Annual Research Report
ニューラルネットワークを用いたPC上部構造非線形履歴挙動のモデル化に関する研究
Project/Area Number |
12750436
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
矢葺 亘 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (70304748)
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Keywords | ニューラルネットワーク / プレストレストコンクリート |
Research Abstract |
本年度は,2年の研究期間の1年目であり,当初の研究計画の通り,文献調査とニューラルネットワーク教師データ採取のための載荷実験を計画し,実施した.具体的には,文献調査と実験装置の能力を元に,PC鋼材の配置およびプレストレスの導入量をパラメータとしたプレストレストコンクリート箱桁実験供試体を作成した.また,載荷方法に関しても押しぬき載荷,交番載荷を行った. 実験より,以下の知見を得た. (1)道示のM-φ骨格曲線は、概ね実験を再現できたが、コンクリートの圧縮ひずみをεcu=2000μとした場合、終局を過小評価する. (2)PC供試体は、RC供試体に比べ、エネルギー吸収能力は劣るが、残留変位が小さい.この傾向は、プレストレス量の増加に伴い、より顕著になる. (3)等価減衰定数は、プレストレス導入量の増加に伴い小さくなる. (4)プレストレス量、鋼材の偏心、付着の有無などの違いによるPC桁のエネルギー吸収量の差はわずかである. (5)既存の履歴モデルでは、PC上部構造の第3剛性域での履歴特性を適切に再現するのは不十分である. 平成13年度は,得られた実験結果を元にニューラルネットワークを用いたPC上部構造履歴モデルの提案を行う予定である.
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Research Products
(1 results)