2001 Fiscal Year Annual Research Report
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12750437
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
紺野 克昭 芝浦工業大学, 工学部, 助教授 (40276457)
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Keywords | 微動 / アレイ観測 / レイリー波 / 位相速度 / 平均S波速度 / 空間自己相関法 / 増幅倍率 / サイスミック・ゾーニング |
Research Abstract |
1.3個の地震計を用いた微動のアレイ観測からレイリー波位相速度を推定する方法の確立 微動のアレイ観測記録から表面波の位相速度を求める方法のひとつとして空間自己相関法がある.一般に,この方法を適用するためには,センサーを円の中心とこの円周上に等間隔に設置したアレイ観測を行う必要がある.本研究では,この円形アレイ観測における空間自己相関法の原理をセンサー間のコヒーレンスを用いて説明し,センサーの個数と位相速度の推定誤差の関係を明らかにした.また,実測がより簡単な2点および3点アレイ観測の記録を空間自己相関法へ適用した場合の位相速度の推定誤差を検討している.その結果,3点アレイ観測でも比較的精度よく位相速度を求めることができることを理論的に示した.また,2点アレイ観測に関して,新たに位相速度を推定する手順を提案した. 2.レイリー波の位相速度から簡単に表層地盤の平均的なS波速度を推定する方法の確立 深さ30mまでの平均S波速度Vs30と地盤の増幅倍率にはよい相関があることが指摘されている.通常,Vs30の算出にはPS検層データが用いられる.本研究では,アレイ微動観測からレイリー波の位相速度を求めることを前提に,この位相速度からVs30を直接推定する方法を提案した.本提案方法は,波長35〜40mのレイリー波の位相速度はVs30とほぼ等しい,とするものである.東京都,神奈川県内の85地点の地盤モデルを使用して,数値実験的に本提案方法の妥当性を示した. 3.横浜市における微動から推定したVs30および卓越周期の空間分布図の作成 横浜市の地下構造が得られている82地点で実際に2点アレイ観測を行い,上記1,2の提案方法の検討を行った.その結果,微動から得られるVs30はPS検層から得られるVs30と概ね一致することが示された.これにより,本手法の実用性が示された.同様に微動のスペクトル解析から地盤の卓越周期を推定し,Vs30および卓越周期の空間分布図を求めた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 長尾毅, 紺野克昭: "常時微動アレー観測に基づく表層平均S波速度推定制度に関する研究"土木学会論文集. No.696. 225-235 (2002)
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[Publications] 紺野克昭, 鈴木貴博, 蔵田孝一: "L字形アレイ微動観測の空間自己相関法への適用性について"第26回地震工学研究発表会講演論文集. 第一分冊. 297-300 (2001)
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[Publications] K.Konno, S.Kataoka: "New Method for Estimating the Average S-wave Velocity of the Ground"Sixth International Conference on Seismic Zonation. (cd-rom). 6 (2000)
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[Publications] 紺野克昭: "地下構造推定に用いる2点間および3点間空間自己相関法に関する理論的検討"土木学会論文集. No.654. 367-375 (2000)
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[Publications] 紺野克昭, 片岡俊一: "レイリー波の位相速度から地盤の平均S波速度を直接推定する方法の提案"土木学会論文集. No.647. 415-423 (2000)
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[Publications] 紺野克昭, 長尾毅, 他7名: "羽田空港におけるアレイ微動観測を用いた地盤の平均S波速度の推定"土木学会第55回年次学術講演会. I部門(cd-rom). 2 (2000)