2001 Fiscal Year Annual Research Report
メンブランフィルターを用いた油水分離式カラム試験装置・保持特性試験装置の開発
Project/Area Number |
12750444
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Research Institution | Daido Institute of Technology |
Principal Investigator |
棚橋 秀行 大同工業大学, 工学部, 講師 (00283234)
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Keywords | 水・油・空気三相系保持特性曲線 / 浸入油飽和度 / 残留油飽和度 / カラム試験 / 保持特性試験 |
Research Abstract |
平成11年度に、本研究に先立ちメンブランフィルターを用いた油水分離式カラム試験装置・保持特性試験装置を製作し実験を行なった際、以下の2つの問題点が明らかになった。(1)油水分離式保持特性試験では、疎水性のメンブランフィルターを満たしている油分が長期間の実験の際に空気に接している側から徐々に乾燥し、空気がここを通って油排管へと貫通してきてしまう。(2)油水分離式カラム試験では、もともと濾過用として開発されたメンブランフィルターであるため試料土・供給水などに含まれる微小な汚れ成分が目詰まりをおこして透水・透油性が著しく低下してしまい、土試料の特性の評価がしにくい。そこで、本研究では実験方法を改良し、(1)の問題点についてはメンブランフィルターに変わって疎水性加工のセラミックディスクを用いることでこれに含まれる油分量を増加させ、蒸発の影響を低下させた。(2)の問題点は、透水・透油性を向上させるため、0.044mmという微細目のステンレスフィルターを用いた。また、供給する水分・油分が試料層の全断面に行き渡るよう、カラム上下端の供給口から試料端までを円錐状とし、最も広い口径部分でステンレスフィルターを介して試料層の全断面と液体が接する形状へと改良した。(1)(2)の改良の結果、得られた水・油・空気三相系保持特性曲線および浸入油飽和度・残留油飽和度は従来の実験結果とよい一致を見た。平成13年度は鉛直1次元カラム土柱法で行なった三相系重力排出実験を行ない、油層厚さを5cm〜20cmにわたって変化させた際の水・油・空気三相系保持特性曲線の違いを比較・考察した。その結果、本研究で開発した装置・土柱法試験の両方において、油層厚さが大きくなった際には水分保持特性曲線上に油の分布が加わるようにはならず、水分が多く排出されて低サクション状態下でも油が間隙中に多く保持される状況が確認できた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 鈴木俊生: "NAPL・水分離式保持特性試験装置の開発とその考察"第35回地盤工学研究発表会講演集. 1497-1498 (2000)
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[Publications] 棚橋秀行: "飽和土の間隙中における油の最大・最小飽和度について"第12回地盤工学シンポジウム論文集. 41-46 (2000)
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[Publications] 棚橋秀行: "親水性・疎水性セラミックを用いた水・油・空気3相系保持特性試験装置の開発"土木学会第56回年次学術講演会講演概要集III. 464-465 (2001)
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[Publications] 坪山 康二: "パールクレー・疎水性セラミックを用いた水・油・空気3相系保持特性試験装置の開発"土木学会中部支部研究発表会講演概要集. 613-614 (2002)