2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12750463
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
川崎 浩司 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20304024)
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Keywords | 水中圧力 / 波動圧変動 / 気泡連行 / 砕波 / VOF法 / 固気液多相流 / 統一数値解法 |
Research Abstract |
本研究では,水中マイクロホンによる水中圧力の計測を主体とした水理実験とVOF法に基づく数値計算により,砕波に伴う波動圧変動と気泡諸量の細部特性を明らかにすることを目的としている. (1)砕波に伴う波動圧と気泡連行に関する水理実験:一様傾斜面上での砕波,特にPlunging型砕波とSpilling-Plunging型砕波を対象に水理実験を行い,高周波数成分の水中圧力変動特性について考究した.さらに,乱流k-εモデルを考慮したVOF(Volume Of Fluid)法に基づく数値計算より,砕波変形に伴う全圧力と波動圧の時空間変動特性を実験結果と併せて考察した.その結果,気泡混入領域では,200Hz以上の高周波数波動圧が局所的に増大することが水理実験より判明した.また,砕波が生じている波峰前面部では,波動圧と静水圧を含む全圧力の鉛直勾配∂p/∂zがゼロ以上となることが計算結果より明らかとなった(なお,zは鉛直上向きを正とした). (2)気泡の挙動と波動圧の関係に関する水理実験:気泡発生に伴う水中圧力変動の基本特性を解明するために,静水深h=40cmの水槽底部より半径約0.5〜l.0cmの範囲で数種類の同一径気泡を連続発生させ,超小型水中マイクロホンよる水中圧力の計測を行った.実験値とPlesset・Prosperettiによる理論値を比較することにより,高周波数波動圧の主な発生要因は流体中に混入された気泡の振動であることが判明した. (3)固気液多相流の統一数値解法の構築:砕波に伴う気泡連行現象を高精度に再現できる計算手法として,固気液多相流体場に対する統一数値解法を構築した.そして,本計算手法を様々な水理現象に適用することにより,その妥当性・有用性を検証した.
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Research Products
(1 results)