2000 Fiscal Year Annual Research Report
街路環境整備を対象とするまちづくり支援エキスパートシステムの開発
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12750471
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
深堀 清隆 埼玉大学, 工学部・建設工学科, 文部科学教官助手 (70292646)
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Keywords | 街路景観設計 / デザインコード / エキスパートシステム |
Research Abstract |
まず街路環境整備の中でも特に景観整備に焦点を絞り、空間整備に関する情報収集を行った。情報源はデザインガイドラインや都市計画・建築系の雑誌等で、そこで紹介されているデザイン報告などである。計画設計の各ステージにおいてエキスパートがどのような技術的工夫やデザイン上の配慮を行ったか、また住民が生活者の視点から要請してくる機能上の配慮等を収集した。また実際に現地を訪れることでレビュー等において紹介されていた設計意図の評価を実施した。住民参加によるまちづくりでは、住民の要望が多様な為、その要望間でトレードオフが発生していることが多い。街路を構成する要素(街路樹や道路付属物とそれらの空間配置や形態)に関するデザイン上の工夫は様々な問題点を発生させており、別の機能上の要請に対処する為に行っている工夫が、また別のデザイン上の工夫に矛盾するなどの状況も確認できた。以上の評価を踏まえて、本研究で開発する設計支援エキスパートシステムにおいては、1つ1つのデザイン上の配慮や工夫をデザインコードと定義し、135件のデザインコードをデータベース化した。またこれらのデザインコードがどのような環境・設計条件化で適用可能か、あるいは適用されるとどのようなデザイン上の問題点を発生させるかを知識ベース化した。本システムは、デザインコードを適用条件に合致させる-ユーザーの判断によりデザインコードを複数選択する-デザイン上の問題が発生する-デザインコードで解決を図るというようにデザインコードを連鎖的に結合していくという考え方に基づいて構築されている。またシステムの特徴として複数選択されたデザインコードの整合性が得点化され評価指標としてユーザーに示さる予定であるがこれは次年度の課題である。システムはビジュアルベーシックによって開発され、このプログラムがアクセスのデータベースをコントロールする仕組みとなっている。
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