2000 Fiscal Year Annual Research Report
GAによるRC部材の要求性能型耐久設計に関する研究
Project/Area Number |
12750507
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
兼松 学 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00312976)
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Keywords | 建築 / RC部材 / 最適化 / 遺伝的アルゴリズム / GA / ライフサイクルマネージメント / 耐久設計 / 性能設計型耐久設計 |
Research Abstract |
本年度の研究において明らかとなった項目は以下のとおり。 1.文献研究 耐久性に関する要求性能を定義しなおし、オブジェクトデータの作成することを目的とし、要求性能、環境因子、評価性能のデータの収集を行った。 特に、美観性能の評価手法について、2次元フーリエ変換による汚れの定量化や、コンクリートの表面形状測定、物体色の測定を行い、基礎的知見を得た。今後、これらの促進暴露による経時変化の把握を行う。 2.遺伝的アルゴリズムによる最適化アプリケーションの開発 遺伝的アルゴリズムの適用によるデータベース中の最適化プログラムを作成する。遺伝的アルゴリズムのスキーマ理論と要求性能のデータ構造をリンクさせることで、検証段階における冗長性を取り去ることが可能であると考え、多軸評価関数最適化遺伝的アルゴリズムの適用による支援プログラムのプロトタイプの試作を行った。評価関数を部材レベル、材料レベルなど複層化した異なる要求性能に応じて体系化し、実際の材料のデータベースのプロトタイプについて検討した。 3.多目的最適化に関する検討 建築物の耐久設計は、要求条件と複数の制約条件が与えられる多目的最適化問題として捉えられることができ、多目的最適化問題に関してより深い知見を得るための調査・研究を行い、その導出には解空間を各世代に保持しながら最適解の導出を行う遺伝的アルゴリズムが有効であることが明らかとなった。 本研究では、Goldbergらにより提案された共存型GAに改良を加えた改良多目的共存GA(MOVGA)の開発を行い、多目的最適化ツールとして有効であるかとを確認した。 以上の知見から、多目的最適化に加え複層構造の要求性能が与えられた場合の最適化手法が必要となることが明らかとなり、今後、複層要求性能型多目的問題最適化にかんするシステムの検討を行う予定である。
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Research Products
(1 results)