2000 Fiscal Year Annual Research Report
オフィスにおける現実の組織と隠れた組織の二重構造に関する研究
Project/Area Number |
12750550
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
恒川 和久 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (50283396)
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Keywords | オフィス / デスクレイアウト / ワークスタイル |
Research Abstract |
オフィスにおける組織構造を捉えるにあたり,オフィスの全体構成に資する計画論を提示することが本研究の今年度における目的である。全体構成にとって重要と思われるオフィスの業務とワーカーの交流,空間構成を取り上げ,それぞれの関係性について考察した。 1)空間構成のタイプ:オフィスの空間構成は動線の周遊性と階層性によりクラスター型・モザイク型・ツリー型・セル型に分けられる。これにより建築形式,デスクレイアウト,共用形式にまたがった既往の煩雑なオフィス分類とは別に,オフィスの構成を単純化して示すことができる。 2)業務のタイプ:業務組織の特性は作業の自主性と多様性から整理することができる。空間構成と業務組織上の行動の実態は多くが一致している。クラスター型のオフィスでは決まった移動経路・作業を繰り返す業務や,自席をベースに様々な作業場所との間を往復する業務が多く見られる。しかしこうした中でも不特定な移動の合間に周遊的に作業をする業務,また部門内の領域を中心として動き回る業務,という特徴も捉えることができた。 3)交流のタイプ:ワーカーの動きは業務上の情報の流れや個人特性に基づく会話を伴ったものであり,交流は個々の場の特性というよりも,むしろ一連の業務や動線との関係で発生すると理解できる。それは例えば部門内なのか部門外なのかという組織的側面,また移動を伴った積極的なものか,自席での受け身での会話なのかという場所の側面で特徴づけることができる。 4)オフィス計画における最適なタイプの選択:実際のオフィスの計画では,与条件の業務組織のタイプに合わせて空間構成のタイプを組み合わせていく必要がある。しかし一方で交流の特性には個人でばらつきがあることを考えると,業務や交流のタイプに1対1で空間構成のタイプを当てはめるのは適当ではない。
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Research Products
(1 results)