2001 Fiscal Year Annual Research Report
分子動力学支援カイネティックモンテカルロ法による不整合薄膜結晶成長の研究
Project/Area Number |
12750581
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
前 一樹 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 助手 (50293402)
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Keywords | シミュレーション / 分子動力学法 / モンテカルロ法 / 薄膜成長 / エピタキシャル方位関係 / 成長様式 / 表面拡散 / 面内超格子 |
Research Abstract |
カイネティック・モンテカルロ(KMC)法は薄膜結晶成長を実時間スケールで現実的にシミュレートする手法として広く用いられている。しかし従来の一般的なKMC法では薄膜原子が占める位置は格子点に限られるため、成長に伴う薄膜の構造変化までは取り入れることができなかった。研究代表者が開発した分子動力学(MD)支援KMC法は局所的な非平衡構造の緩和をMD法で扱い、熱活性な拡散をKMC法で扱うことによって構造変化を伴う薄膜成長をより現実的にシミュレートする方法である。本研究は、MD支援KMC法をヘテロエピタキシーにおける重要な古典的問題および最近の問題に適用し、その有効性を実証すると共に、実験的に知見を得ることが難しい成長中の構造変化やパターン形成の動的メカニズムについて明らかにすることを目的としている。 bcc(110)上のfcc金属の成長をAg, Cu/Mo(110)を例として取り上げて研究した。Ag/Mo, Cu/Moはそれぞれ実験的に知られているKurdjumov-Sachs, Nishiyama-Wasserman方位関係をとることがシミュレーションで再現され、MD支援KMC法の有効性が示された。 SiとGeの(100)-2x1再配列表面上のホモエピタキシーおよびヘテロエピタキシーについて、表面孤立原子の表面拡散の活性化エネルギーを多体ポテンシャルであるModified Embedded Atom Methodを用いて計算した。 面内超格子を形成している表面の成長のKMCシミュレーションを行い、ストライプの境界を横切るジャンプの障壁の非対称性が大きいこと、誤ったサイトからの離脱確率が大きいことが良い面内超格子成長にとって重要であることを示した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K.Mae: "NUCLEATION OF TWO DIMENSIONAL CLUSTERS OF Ag ON Mo(110)"Transactions of Materials Research Society of Japan. 25. 963-966 (2000)
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[Publications] K.Mae: "Molecular dynamics aided kinetic Monte Carlo simulations of thin film growth of Ag on Mo(110) with structural evolution"Surface Science. 482-485. 860-865 (2001)
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[Publications] K.Mae: "Single adatom diffusion in homo^- and heteroepitaxies of Si and Ge on (100)-2xl surfaces modeled by MEAM"Thin Solid Films. 395. 235-239 (2001)
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[Publications] K.Mae: "Kinetic growth conditions maintaining lateral superlattice structures"Surface Science. (発表予定).
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[Publications] K.Mae: "Instability of hcp structures in modified embedded atom method"Modell. Simul. Mater. Sci. Eng.. (発表予定).