2000 Fiscal Year Annual Research Report
光磁気記録用テルビウム鉄系アモルファス合金の垂直磁気異方性とひずみとの関係
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12750589
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Research Institution | Hakodate National College of Technology |
Principal Investigator |
山田 一雅 函館工業高等専門学校, 電気電子工学科, 講師 (40270178)
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Keywords | 光磁気ディスク / テルビウム鉄合金 / アモルファス合金 / 垂直磁気異方性 / ひずみ / インバー特性 / 熱膨張特性 / 示差走差熱量計 |
Research Abstract |
本研究では、テルビウム鉄系アモルファス合金の垂直磁気異方性の発現に関する考察を行うために、主眼をひずみと磁気異方性の2つの相関に置き、ひずみ誘起磁気異方性メカニズムについて考察することを目的とした。試料作製においては必ずサブストレート上に合金の形成が必要になるが、このサブストレートの熱膨張と試料の熱膨張の差から誘起されるひずみ量と磁気特性の変化の追跡が、研究の中心課題であり来年度に継続される。 ひずみが誘起される原因の一つは、試料の熱膨張が室温から磁気記録の高温領域まで殆ど膨張しない即ちインバー特性である点である。一方、サブストレートに関する熱膨張は通常の有限な膨張係数である。これらについて本年度確認した一つである。 本研究の2年間の実験課題は、サブストレートのある試料とサブストレート除去した試料の2種類を熱処理し、試料のひずみの違いが発生することに対応した磁気異方性に関する性質についての比較の検討を行うものであり、来年度も継続するが、平成12年度得られた結果としては、ひずみに関しての知見であり、熱分析を行った結果、ひずみの存在はサブストレートのある試料とサブストレート除去した試料の2種類の加熱冷却過程に密接に関連していることがわかった。すなわち、ひずみの存在が熱処理後も継続されるかどうかについて調査したところ、熱処理温度を、127℃、197℃、297℃(熱処理時間各30分)と増加させていくと、熱分析曲線のエネルギー緩和量に関して、サブストレートの有無で差がみられるようになった。これはサブストレートを付けたままの試料は、熱膨張差により高温から低温に冷却される過程で再びひずみが試料内部に蓄えられることに対し、サブストレートを除去した試料は熱膨張差に起因するひずみの再蓄積が少ないと説明できる。平成13年度継続される実験では、磁気的な性質とひずみに関しての相関を、温度に関連させて実験を行う。
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