2001 Fiscal Year Annual Research Report
Zn-Te系化合物半導体材料の蒸気圧-温度-組成相関図
Project/Area Number |
12750647
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
山口 勉功 岩手大学, 工学部, 助教授 (70220259)
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Keywords | ZnTe / Zn-Te2元系 / 熱力学 / 融点 / 融解熱 / 活量 / 混合熱 |
Research Abstract |
高温投下型熱量計を用いて,ZnTe化合物および0.75≦N_<Te>≦1.0のテルルのモル分率領域にわてる熱含量を700〜1600Kの温度範囲で測定した。得られたZnTe化合物の熱含量値に基づき,化合物の融点と融解熱が,それぞれ1565±6K,46.3kJ・mol^<-1>と決定された。本研究により導出された融点は従来の報告値と±10K以内で一致を示すが,融解熱は従来の値に比べ約18kJ・mol^<-1>小さい値を示す。 また,ZnTe化合物の生成熱を,示差型熱量計により800Kにおいて直接測定した。その結果298.15KにおけるZnTe化合物の標準生成熱は,-119±4kJ・mol^<-1>と決定された。本研究により決定されたZnTe化合物の標準生成熱は従来の報告値と±10kJ・mol^<-1>以内で一致を示す。 本研究により導出されたZnTe化合物の生成熱と熱含量およびZn・Te2元系の熱含量値に熱力学解析法の適用し,1300KにおけるZn-Te2元系の積分混合自由エネルギ,積分混合熱,積分混合エントロピの導出を試みた。Zn-Te系の混合熱は純粋テルル側で僅かに吸熱を示し,亜鉛濃度の増加に伴い発熱を示す。また,導出された積分混合自由エネルギよりZn-Te2元系の成分活量を算出した。亜鉛の活量は純粋テルル側でラウル則に比べ僅かに正偏倚を示し,融体中の亜鉛濃度の増加に伴い負に偏倚する。また,テルルの活量は測定全組成範囲にわたり負偏倚を示す。
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