2000 Fiscal Year Annual Research Report
溶融塩電析・合金化プロセスを利用したMg-Ni-X(X=Fe,Cu)系膜状水素吸蔵合金の作製と評価
Project/Area Number |
12750649
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
黒田 健介 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (00283408)
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Keywords | 溶融塩電解 / 水素吸蔵合金 / Mg_2Ni / Co / LiCl-KCl |
Research Abstract |
溶融塩電解法を用いたMg_2Ni_<1-x>Co_x合金の作製を行った.Mg-Ni系水素吸蔵合金Mg_2NiにCoを添加し3成分系合金を製造した.Mg_2NiへのCo添加方法として,(1)溶融塩中からNi基板上へのMgとCoの共析法ならびに(2)あらかじめNi基板上に水溶液中でCoめっきを施した基板上へMgを電析させる手法の2種類を用いた.本研究では主として全反応に液体の関与しない400-450℃において実験を行ったため,(2)の手法では,Coと基板のNiおよび電析物のMgとの合金化がスムーズに進行しにくく,良好な3成分系合金膜を作製するには至らなかった.そこでLiCl-KCl-MgCl_2-CoCl_2溶融塩中において定電位電解によってNi基板上にMg-Coの共析を行った(2).電解条件として,温度(400-500℃),Mgイオン源濃度(0.01-10mol%),Coイオン源濃度(0.01-0.5mol%),電解電位(-2.9--3.1V vs.Cl_2/Cl^-)をそれぞれ変化させ合金膜を作製した.その結果,30分の電析で,最大で10μm程度の膜厚のCo含有MgNi_2がNi基板表面に生成することがわかった.さらにEDX分析によってCoの組成が〜0.05(このときMg_2Ni_<0.95>Co_<0・05>)であった.このように作製したMg-Ni-Co水素吸蔵合金を室温アルカリ水溶液中で水素吸蔵・放出試験を行ったところ,Co無添加(Mg_2Ni)の場合に比べて,Coを添加した場合には,水素吸蔵放出特性に改善が認められた.
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