2001 Fiscal Year Annual Research Report
サンプリングプローブ型酸素ラジカル計測法の開発と放電プラズマ分析への応用
Project/Area Number |
12750657
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西岡 将輝 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00282575)
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Keywords | ラジカル測定法 / サンプリングプローブ / 光ガルバノ / マイナスイオン / 酸素イオンラジカル |
Research Abstract |
本研究では大気圧中で生成する酸素ラジカルの簡易測定法の開発を行うことを目的としている。 当初GC-MSによる測定を計画していたが、低濃度(pptオーダ)における定量性に乏しいことから、光ガルバノ・レーザー分光による方法を用いた。これは0^-+光(860nm以下)→0+電子となる光脱離反応をおこさせ、脱離した電子を電流サンプリングプローブにより測定する方法である。 平成12年度までの成果として、2×10^3Paの圧力でのO^-,O_2^-ラジカルの測定に成功していたが、本年度の研究において、プローブの改良、放電形態の改良を加えることにより、5×10^4Paの条件において、酸素負イオンラジカルの測定に成功した。パルス放電(波高値2kV,パルス幅10μsec)の放電において、放電後1msまでの、O^-,O_2^-イオン濃度を定量的に導出することが出来、500μs後では2×10~5個/cm^3程度の酸素負イオンが存在していることが判った。 これにあわせて、大気圧放電時の酸素ラジカルの挙動をしらべるため、モンテカルロシミュレーションを開発し、放電中・放電後の各種ラジカル濃度を推算することに成功した。このシミュレーションの結果と、光ガルバノ法によるO^-イオン濃度の実験結果との比較をおこない、両者に良い一致が見られた。さらに、このシミュレーションを大気圧(10~5Pa)に適応し、大気汚染物質であるSO_2の除去について反応性を調べたところ、SO_2除去にはOHやOなどの中性ラジカルより、酸素負イオンによる除去反応が優性であることが示された。 また、光ファイバーを組み合わせ簡易測定法についても試作することができた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Nishioka, Y.Torimoto, et al.: "Feature and Mechanism of Atomic Oxygen Radical Anion Emission from Yttria-Stabilized-Zirconia Erectrolyte"Journal of Catalysis. (accept). (2002)
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[Publications] Q.Li, M.Nishioka, et al.: "Reproducibility of O^- Negative Ion Emission from C12A7 Crystal Surface"Japanese Journal of Applied Physics. (accept). (2002)
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[Publications] 李 全新, 西岡将輝, 他: "アルミナセメンC12A7からのO^-生成"化学工学会第67年会講演論文集. K213 (2002)
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[Publications] 瀬田孝将, 西岡将輝, 他: "モンテカルロ粒子シミュレーションによる大気圧中の酸素負イオン生成機構解析"化学工学会第67年会講演論文集. K208 (2002)
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[Publications] 馬場幸雅, 西岡将輝, 定方正毅: "光ガルバノ法を用いた大気中負イオン測定方法の開発"化学工学会第67年会講演論文集. S120 (2001)
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[Publications] 馬場幸雅, 西岡将輝, 定方正毅: "光ガルバノ法による大気圧付近での酸素負イオン測定"化学工学会第34年会講演論文集. N115 (2001)