2001 Fiscal Year Annual Research Report
温度場・濃度場同時計測システムの開発と融液晶析に伴う二重拡散対流の解析
Project/Area Number |
12750658
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
山根 岳志 富山大学, 工学部, 助手 (60272895)
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Keywords | 二重拡散 / 自然対流 / 可視化 / 熱移動 / 物質移動 / レーザーホログラフィー / LIF |
Research Abstract |
本研究では2層の濃度成層を側方加熱冷却したときに発生する二重拡散対流における熱対流と溶質対流の相互関係を明らかにすべく,He-Neレーザによるレーザホログラフィー法(屈折率場可視化)とArレーザによるレーザ誘起蛍光法(LIF)(温度場可視化)を併用した液相内の「温度場・濃度場の同時計測システムの開発」に関する基礎研究を行った. 特にLIFに関する液相内温度場計測法の開発に研究の力点がおかれた.まず単純な安定温度成層場に対してLIF蛍光(詳しくは,蛍光画像より抽出されるR輝度値)と系内温度の相関関係(水溶液濃度に依らずR輝度値は直線的な温度依存性をもつ)を得,その結果に基づいて一層系対流場,および温度勾配と濃度勾配が共存する二層系二重拡散対流場に対する温度場の計測を実施した.別途行った数値シュミレーション結果等との比較により,いずれの系の計測結果も妥当であると判断され,LIF蛍光画像中のR輝度値を示温量とする液相内温度場計測の有効性が確認された. これを受けて,比較的単純な安定温度,濃度成層場を対象にレーザホログラフィーとLIFの両計測を実施し,両可視化画像からの系内濃度場の算出が試みられた.まずホログラフィー像を屈折率場,LIF蛍光画像を温度場としてそれぞれ定量化され屈折率と温度,濃度の関係より,系内濃度場の算出がなされた.算出濃度場は現在のところ精度的な面でまだ問題が残るものの基本的には妥当であること,またLIFによる温度場計測の精度向上が算出濃度場の高精度化に直接的に寄与することが明らかとなった.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 山根岳志, 中島栄次, 吉田正直, 宮下尚: "レーザホログラフィーを用いた2層系二重拡散対流の可視化"第37回伝熱シンポジウム発表講演要旨集. II. H216 (2000)
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[Publications] 山根岳志, 中島栄次, 吉田正道, 宮下尚: "水平温度勾配による2層系二重拡散対流の可視化と数値解析"化学工学会第33回秋季大会研究発表講演要旨集. J117 (2000)
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[Publications] 山根岳志, 吉田正道, 宮下尚: "水平温度勾配による2層系二重拡散対流の可視化と数値解析"化学装置における種々の流体の流動状態に関する数値解析と可視化技術 化学工学シンポジウムシリーズ. 75. 70-79 (2001)
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[Publications] 山根岳志, 吉田正道, 宮下尚: "レーザホログラフィーを用いた2層系二重拡散対流の可視化"化学工学論文集. 27. 278-281 (2001)
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[Publications] 山根岳志, 吉田正道, 宮下尚: "レーザホログラフィーを用いた2層系二重拡散対流の可視化"化学工学論文集. 28. 49-54 (2002)
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[Publications] 高田祐治, 山根岳志, 稲場昌子, 吉田正道, 宮下尚: "LIFおよびレーザホログラフィー法を併用した液相内濃度場計測法の開発"化学工学会第67年会研究発表講演要旨集. F204 (2003)