2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12750793
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
古川 英光 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (50282827)
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Keywords | ゲル / 膨潤 / パターン / 光散乱 / 温度ジャンプ / 体積相転移 / 網目 / 揺らぎ |
Research Abstract |
1.特異な泡状パターンを発生するゲルの調製 本研究で必要となる特徴的なパターンを発現するゲルの調製を試みた。特に今回は膨潤相と収縮相の二相が過渡的に共存する、いわゆるボトルネック構造を発現させるために、中性NIPAゲルの仕込み組成を広く変え、その膨潤挙動を調べた。その結果、仕込み組成を変化させると体積相転移が不連続から連続へ移り変わることが分かった。これによりパターン観察に適する仕込み組成を見出すことが出来た。また、体積相転移点近傍における膨潤挙動をビデオ顕微鏡下で観察することで、最適な測定条件についての知見を得た。 2.パターン観察に特化した顕微光散乱装置の作製 パターンの内部構造の測定に特化した顕微光散乱装置を倒立型金属顕微鏡に組み込む形で作製中である。高速なデータ取込が必要なため、新たに光散乱用コンピュータ、高速FIFOボード、GPIBボード、D/Aボードを用意してソフトウェアを併用した光子相関分光装置を作製中である。また、散乱光検出部分もについても新たな手法を目指し、光電子増倍管、光電子増倍管用プリアンプ、走査ステージなどを準備し、現在組立中である。 3.泡状パターンの内部構造の顕微光散乱観察 前項の新しい顕微光散乱装置による観察の前段階として、温度ジャンプによる過渡的二相共存状態の観測を行った。種々のパターン発生と体積収縮挙動について、温度ジャンプの開始温度と最終温度を広い範囲で変えて、詳しく観察を行った。測定条件を選ぶことにより、パターンの発現している時間が変化することを確認し、最適な条件を決めた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Hidemitsu Furukawa: "Effect of varying preparing concentration in polyacrylamide gels on equilibrium swelling behavior"J.Mol.Struc.. 554. 11-19 (2000)
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[Publications] Hidemitsu Furukawa,Mamoru Okada: "Scanning Microscaopic Light Scattering of Inhomogeneous Polyacrylamide Gel"Trans.Mater.Res.Soc.Jpn. 25(3). 723-726 (2000)
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[Publications] Masaki Kato,Hidemitsu Furukawa,Mamoru Okada: "Shrinking Behavior Induced by Temperature Jump of N-isopropylacrylamide Gels -Pattern Formation and Turbidity"Trans.Mater.Res.Soc.Jpn. 25(3). 777-774 (2000)
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[Publications] Daiichi Katayama,Hidemitsu Furukawa,Mamoru Okada: "Preparing Concentration Dependence of Viscosity in randomly Branced Systems of Polyacrylamide"Trans.Mater.Res.Soc.Jpn. 25(3). 775-778 (2000)
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[Publications] Momoru Okada,Hiroyasu Masunaga,Hidemitsu Furukawa: "Concentric Pattern Formation during Phase Separating Induced by a Cross-Linking Reaction"Macromolecules. 33(20). 7238-7240 (2000)