2000 Fiscal Year Annual Research Report
ウォータージェット推進器において発生する騒音の抵減に関する研究
Project/Area Number |
12750816
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鈴木 博善 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00252601)
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Keywords | 無限翼数プロペラ理論 / インペラ / ステーター / CFP / インペラ流入流場 |
Research Abstract |
本年度は、特にダクト内の流れに関する研究を行った。第一に、無限翼数プロペラ理論を拡張し、ダクト内インペラ用の体積力分布計算法を確立した。この体積力分布の計算法はダクトプロペラの数値計算にも応用が可能である.第2に、この体積力分布を用いてダクト内付加物(インペラボス、ステーター)を考慮し,ダクト・ノズル部のみのCFD計算を行い、体積力分布、すなわちインペラの作動状態とステーターの形状に密接な関係があることがわかった.また、ステーターのポテンシャル的な伴流が,インペラ位置でにまで影響を及ぼしていることがわかった。これとこれまでの研究結果を考え合わせると、ダクトの曲率が原因で発生するダクト内2次流れとこれが干渉して、インペラ流入流場は、考えていた以上に複雑であることが予測され,取水口形状,ダクトの曲率のみならずステーターの形状も騒音低減の検討対象であることがわかった.このことは,逆にステーターの形状を工夫すれば,取水口,ダクトの曲率が原因で発生する2次流れを抑制できるかもしれず,これらの詳細な検討は,来年度実施する。 CFD計算法に乱流計算を含めることに関しては,今なお検討中である.船体およびダクト内双方にある程度以上の格子解像度が必要であるため,層流の計算でも通常の船体周り数値計算プログラムの倍ほどの記憶領域を必要とする。このため、できるだけ記憶容量の少ない簡単な乱流モデルを用いたいので,0方程式乱流モデルの使用を考えている。複合格子法を用いていることが、0方程式モデルを単純に適用する事への障害となっているが、これを克服し、0方程式乱流モデルを考えたい。 実験計測に関しては、計測に必要な物品を購入し実験装置の仮組、それに対する流場計測法の検討・確認をおこなった。
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