2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12760151
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
松島 貴則 高知大学, 農学部, 助手 (70253341)
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Keywords | 農業労働力 / 農業雇用労働力 / 施設園芸 / 野菜集出荷場 |
Research Abstract |
農業雇用労働力の不足・高齢化が顕在化している高知県下の施設園芸地帯について、労働市場環境の異なる、都市近郊地域(高知市及びその周辺)、都市部への通勤にやや難がある地域(高知県東部の安芸市及び芸西村)、地理的に孤立し労働市場が閉鎖的な地域(窪川町興津地区)、の3調査地域を設定した。そして各地域毎に、雇用労働力を導入している農家、農業法人、農業サービス事業体の被雇用者の属性(性別、年齢、資格・技能、通勤手段、従事作 業等)、被雇用者の労働条件に対する意識・意向、使用者側の属性(年齢、生産作目、規模、作業体系、企業形態等)、労働条件・労務管理の実態の4つの事項について、聞き取り及びアンケート調査を実施した。なお、本年度調査した農業事業体数は次の通りである。 高知市及びその周辺…2農業法人、4農業サービス事業体(稲作作業受託組織) 安芸市及び芸西村…20農家、6農業サービス事業体(野菜集出荷場) 窪川町興津地区…1.農業サービス事業体(野菜集出荷場) 調査データについては分析途中であるが、1農業雇用労働力の高齢化は予想以上に進行しており、2.雇用労働力の安定確保のためには、周年雇用のための条件整備(栽培作目選択による周年的な作業の確保や事業体間の連携等)と各種保険制度の導入、非農家に対する農業サイドからの情報発信の3点が重要であること等が示唆される。 一方、本研究に関連し、農業においてどの程度の農業労働需要が存在するのかを把握するために、安芸市及び芸西村における主要作付品目である冬春なす栽培における作業別労働時間の農家記帳調査を、高知県農業技術センター、高知県安芸農業改良普及センターと連携して、6戸の農家を対象に現在実施している。
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