2000 Fiscal Year Annual Research Report
ウシにおけるレプチンのアッセイ系確立と泌乳との関係
Project/Area Number |
12760218
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
恩田 賢 麻布大学, 獣医学部, 助手 (70308302)
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Keywords | レプチン / ウシ / 乳腺 / 乳汁 |
Research Abstract |
平成12年度に予定していた組替え型ウシレプチンの合成とともに、作成されるウシ特異的抗体により平成13年度に行う予定であった、乳腺組織の免疫組織化学的検索を、市販のポリクローナル抗体にて行った。 1.組替え型ウシレプチンの合成 シークエンシングに用いたベクターより、成熟型ウシレプチンの遺伝子配列部位を制限酵素(BamHI,EcoRI)にて切り出し、発現用ベクターpGEX-4T-1に組み込み、BL21大腸菌にトランスフォームした。形質転換された大腸菌をスモールスケールにて37℃で培養し、0.7mM IPTGにて誘導したところ、GST融合型ウシレプチンと思われる蛋白質の発現を、SDS-PAGEにて確認した。しかしながら、そのほとんどが不溶性分画に存在することが分かったため、培養温度の低下(25℃)、IPTG濃度の減少(0.1mM,0.4mM)、エアロレーションの改善などにより、目的とする蛋白質の可溶性の向上を試みている。 2.ウシ乳腺組織におけるレプチン蛋白質の免疫組織化学的検索 当初、平成13年度において、今年度中に作成されるウシ特異的抗体で行うはずであった、ウシ乳腺組織の免疫組織化学的検索を、市販のポリクローナル抗体(rabbit anti-mouse leptin,PA1-051,AFFINITY BIOREAGENTS,INC)にて行った。レプチン遺伝子の発現の有無を確認したウシ乳腺組織について、検索を行なったところ、泌乳期で、かつレプチン遺伝子の発現している組織では、乳腺上皮細胞に陽性と考えられる染色像が認められるものの、各種処理においても非特異反応を十分に取り除くことは出来なかった。条件の検討は今後も継続するものの、ウシ特異的抗体の作成も早期に必要であると思われた。
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