2001 Fiscal Year Annual Research Report
カルシウム遊離に伴うin situ小胞体の電気的挙動に関する光学的手法による解析
Project/Area Number |
12770025
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
白川 英樹 東京女子医科大学, 医学部・第二生理, 助手 (40241070)
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Keywords | 細胞内カルシウム / イノシトール三リン酸 / 小胞体 / 膜電位 / 蛍光測定 |
Research Abstract |
IP_3受容体Caチャネルを介した小胞体(ER)からのCa遊離の過程を理解するためには、ER内外のCa濃度差だけでなく、電位差(=ER膜電位)をも考慮して電気化学的現象としてとらえることが重要である。本研究では、膜電位感受性蛍光色素を用いてハムスター卵細胞におけるIP_3依存性Ca遊離の際のER膜電位変化を光学的に測定する、というアプローチを行っている。ハムスター卵は、リアノジン受容体系は存在せずIP_3受容体系のみである、細胞内のERの分布が均一である、などモデル系としての利点がある。 昨年度までの研究において、(1)Stylyl系膜電位依存性蛍光色素di-18:2-ANEPPSによるER膜電位の選択的な光学的測定系を確立し、さらに(2)IP_3によるCa遊離に伴うER内陰性の向きのER膜電位変化の存在の確認、(3)Kチャネル阻害剤によるIP_3誘発性Ca遊離の部分的抑制など、Ca遊離の制御因子としてのER膜電位の機能を示唆する実験結果を得た。 本年度は、さらに以下のような成果を得、その一部をすでに発表した。 (1)膜電位との同時測定に使用可能な蛍光Ca指示薬をスクリーニングし、その中でFura Redが可視光域での1波長励起2波長蛍光のratiometricな測定に用いることができることを見いだした。 (2)多波長同時記録型の蛍光検出器を導入し、多波長励起・多波長蛍光の単一細胞顕微蛍光測定システムを構築した。これにより、自家蛍光成分を排除してより定量的な蛍光測定を行うこと、また複数種の蛍光プローブを用いて複数の細胞内因子を同時に測定することが可能になる、と期待される。 (3)Ca動態についての包括的な数値モデルの構築に向け、その予備的段階のモデルを作成しマウス卵のCaオシレーションをシミュレートした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Mohri T., Shirakawa H. et al.: "Analysis of Mn^<2+>/Ca^<2+> influx and release during Ca^<2+> oscillations in mouse eggs injected with sperm extract"Cell Calcium. 29(5). 311-325 (2001)
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[Publications] Awaji T., Hirasawa A., Shirakawa H. et al.: "Novel green fluorescent protein-based ratiometric indicators for monitoring pH in defined intracellular microdomains"Biochemical and Biophysical Research Communications. 289. 457-462 (2001)
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[Publications] Shirakawa H., Miyazaki S.: "Dual emission ratiometric measurement of intracellular calcium with visible-light excitation"Japanese Journal of Physiology. 51(Suppl). S109 (2001)