2000 Fiscal Year Annual Research Report
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12770063
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
高崎 昭彦 藤田保健衛生大学, 衛生学部・臨床血液学, 助手 (40247664)
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Keywords | NAP-22 / phospholyration / PKC |
Research Abstract |
1)ミリスチル化の機能はこれまでタンパク質を生体膜につなぎとめるためのアンカーだと考えられてきた。我々は脳内のシグナル伝達系に関与しているNAP-22のミリスチル化が、そのカルモジュリンとの相互作用に直接関与していることを見出し、ミリスチル化がタンパク質間相互作用を制御していることを明らかにした。そこで、NAP-22のもう一つの特徴であるプロテインキナーゼC(PKC)によるリン酸化に着目し、脳内におけるシグナル伝達系の制御の分子機構を解明するために、NAP-22とPKCとの間のタンパク質間相互作用におけるミリスチル化の影響を調べた。対照としてのPKCの自己リン酸化部位とNAP-22のリン酸化部位のそれぞれに相当するアミノ酸配列を持ったペプチドについてPKCによるリン酸化効率を調べた。その結果、両ペプチドともミリスチル基付加によりリン酸化の割合が2倍ほど増加した。このことから、ミリスチル化がPKCの関与する細胞内カルシウムシグナル伝達系の制御に関与していることが示唆された。(平成12年分子生物学会発表済み) 2)PKCによりリン酸化されるセリン残基をアラニンに置換したペプチドはタンパク質リン酸化を拮抗阻害し、タンパク質リン酸化インヒビターとして機能する。(1)で使用したペプチドを用いて、さらに強力なリン酸化インヒビターの作製を試みた。また、このインヒビターの機能構造、さらにはPKCとの複合体との機能構造をNMRなどの物理化学的手法で解析することで、ミリスチル化によるタンパク質リン酸化の制御の分子機構の解明を行った。脳内にはNAP-22の他にもPKCの基質が存在するが、それらのリン酸化部位はαヘリックスを形成している事が知られている。しかしながら、NAP-22のリン酸化部位は円偏光二色性実験よりαヘリックスを形成しないことが解り、リン酸化を生じる場合のNAP-22とPKCとの相互作用の分子機構は、他の脳内PKC基質タンパク質とPKCとの相互作用のそれとは異なることが示唆された。今後、ミリスチル化ペプチドのタンパク質リン酸化阻害能のキネティックスの詳細を調べるとともに、このインヒビターペプチドを使用すると安定なPKCとの複合体が得られるので、この複合体の解析を検討している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Koji Nakamura,Akihiko Takasaki: "'H-NHR and Raman studies on perforating trauma-induced cataract formation in a mouse lens"Biochimica et Biophysica Acta. 1474. 23-30 (2000)
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[Publications] Akihiko Tobari,Akihiko Takasaki: "Spirostanols obtained by Cyclization of Pseudosaponin Derivative and Comparison of Anti Platelet A, glutination Activities of Spirostand Glycosides"Eeu.J.Med.Chem.. 35. 511-527 (2000)