2000 Fiscal Year Annual Research Report
細胞増殖シグナルによるストレス応答遺伝子の発現制御機構
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12770065
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
谷川 潤 理化学研究所, 分子遺伝学研究室, 基礎科学特別研究員 (50321782)
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Keywords | 細胞増殖制御 / ストレス / c-Myb |
Research Abstract |
原がん遺伝子産物c-Mybは細胞増殖制御に関与する転写因子で、その発現は細胞周期のG1後期に上昇する。またc-Mybはcdc2、proliferating cell nuclear antigen、DNA polymerase alphaなどの発現調節を行っている事から、S期の誘導に関与していると考えられている。一方、癌抑制因子であるp53はDNAに損傷を与えるストレスに応答してG1サイクリンキナーゼの阻害タンパク質であるp21/waf1の転写を活性化し、G1停止を引き起こす事が知られている。 今回我々は、c-Mybとp53が直接相互作用する事を見い出した。GST融合タンパク質を用いたin vitro結合実験から、c-MybのDNA結合ドメインとp53の4量体結合ドメインが相互作用する事が分った。また、293T細胞及びMolt4細胞抽出液を用いた免疫沈降実験から両者はin vivoにおいても結合する事が分った。さらにルシフェラーゼレポーターアッセイから、p53はc-Mybによる転写の活性化を阻害する事が分った。ゲルシフト法を用いた解析から、p53はc-MybのDNAへの結合を阻害する事も分った。 c-Mybとp53が直接相互作用する事は、サイクリンキナーゼの阻害に加えて、p53による新たな細胞周期制御機構が存在を示唆しており、その生理的意義について解析を行いたいと考えている。
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Research Products
(1 results)