2000 Fiscal Year Annual Research Report
PCR-SSCP法を用いた三日熱マラリア伝播阻止ワクチン抗原変異の解析
Project/Area Number |
12770125
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
橘 真由美 愛媛大学, 医学部, 教務職員 (00301325)
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Keywords | マラリア / PCR-SSCP法 / 伝播阻止ワクチン / オーキネート |
Research Abstract |
マラリアワクチン開発に於いて、流行地におけるワクチン抗原の抗原変異を広範に解析しておくことは必須の研究課題である。本研究では、多数の検体の抗原変異解析を簡便に行えるPCR-SSCP法の至適化を行い、これを応用して、タイ国内の三日熱マラリア流行地におけるマラリア伝搬阻止ワクチン抗原であるオーキネート表面蛋白の抗原変異を解析することを目的とした。 本年度は、在タイ米軍医学研究所の協力のもとで、タイ国内の三日熱マラリア流行地のマラリア診療所にて専門家により三日熱マラリアと診断された患者血液を入手し、その全血からマラリア原虫ゲノムDNAを抽出した。また、PCR-SSCP法の条件の至適化を行う為に、まず三日熱マラリア伝搬阻止ワクチン抗原Pvs25及びPvs28遺伝子の全長を増幅できるPCRプライマーを合成した。三日熱マラリア原虫バングラデシュ分離株を用いた予備的研究結果から、4種類のPvs25遺伝子及び、16種類のPvs28遺伝子のプラスミドクローンが陽性コントロールとしてすでに得られている。これを鋳型としたPCRにより得られたDNAの電気泳動を行い、銀染色によって検出した。その結果、Pvs25では4種全ての遺伝子変異がこの方法を用いて容易に検出できた。一方、Pvs28は全体を増幅すると、約5種類に分類できたのみであった。そこで制限酵素BsmIでPvs28のPCRプロダクトを3本に切断した後SSCP分析を行った。その結果16種類のうち少なくとも12種類が分類可能となった。現在、この方法を用いて、タイの流行地におけるPvs25及び、Pvs28遺伝子の抗原変異の解析を行っている。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Tachibana M. et al.: "Presence of three distinct ookinete surface protein genes, Pos25, Pos28-1, and Pos28-2, in Plasmodium ovale."Mol.Biochem.Parasitol.. 112(発表予定). (2001)