2000 Fiscal Year Annual Research Report
地域在宅高齢者の骨密度と栄養摂取等との関連について
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12770210
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Research Institution | Nakamura Gakuen University Junior College |
Principal Investigator |
内田 和宏 中村学園大学短期大学部, 食物栄養科, 助手 (70301679)
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Keywords | 高齢者 / 久山町研究 / 骨密度 / 栄養素等摂取状況 / 食物消費構造 / 断面研究 / 後向き縦断研究 |
Research Abstract |
本研究の目的は、骨密度と栄養素等摂取の断面研究及び後ろ向きの縦断研究である。当初の研究計画に基づき、本年度は1998年度の成人健診について65歳以上の高齢者について断面研究を実施し、1998年、1993年、および1988年の健診結果を、1つにまとめデータベース化した。 <結果>(1)平均年齢は、男性72.1歳、女性72.0歳で、男女とも加齢に伴って身長、体重、BMIは有意に減少していた。(2)骨密度(OSI)は男女とも年齢と有意な負の相関を示した。(3)OSIと栄養素等摂取量との関連について、男性ではOSIが高くなるにつれてナトリウム摂取量が低値を示した。女性では、エネルギー摂取量、たんぱく質、脂質、カルシウム、リン、鉄、ナトリウム、マグネシウム摂取量、たんぱく質エネルギー比が高値を示した。(4)OSIと食品群別摂取量との関連について、男性ではOSIが高くなるにつれてアルコール摂取量が、女性ではパン、油脂類、食塩、アルコール、肉類、乳・乳製品が高値を示した。(5)食物消費構造について、第1因子の正方向には副菜型因子が,負方向にはアルコール因子が、また第2因子の正方向にはパン食型因子が,負方向には米食型因子が抽出された。男女それぞれの因子得点をみると、男性はアルコール因子の方向に,女性は副菜型因子の方向にそれぞれプロットされた。女性ではOSIが高くなるにつれて米食型因子からパン食型因子の方向へ移動していた。(6)OSIと喫煙習慣との関連について、男性では喫煙習慣が以前あった者に比べ現在喫煙習慣のある者が低値を示した。女性では喫煙習慣の違いでは差はみられなかった。(7)運動習慣について、男性ではOSIと運動習慣には関連はみられなかった。女性では運動習慣のない者は、運動習慣のある者に比べ低値を示した。 日常の生活習慣等との関連について、今後検討していく予定である
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