2000 Fiscal Year Annual Research Report
H型α(1,2)フコース転移酵素遺伝子の発現制御に関与する転写因子の同定
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12770224
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
副島 美貴子 久留米大学, 医学部, 助手 (80279140)
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Keywords | ABO式血液型 / フコース転移酵素 / ラット / 転写調節 |
Research Abstract |
FUT1(ヒトH型フコース転移酵素遺伝子)とFTA(FUT1のラットホモログ)プロモーターが、それぞれ高い活性を呈した大腸癌等様々な組織由来のヒトおよびラットの培養細胞株から細胞核抽出物を調整した。 一方FUT1とFTAのプロモーター領域内で保存された(92%)37bpでプライマーを合成し、digoxigenin標識プローブを作成した。準備した核抽出物と反応させ、ゲルシフトアッセイをおこなったところ、この正の制御領域に結合するタンパク質はヒト肝臓由来の細胞を含む様々な細胞株に存在することが示唆された。 次に、37bpをプラスミドに組み込みPCRベースでこの配列がタンデムに4コピー繋がったバイトコンストラクトを構築した。さらにこのプラスミドを酵母ゲノムに組み込みレポーター株を作成した。ゲルシフトアッセイの結果から目的とする転写因子はubiquitousに発現している可能性が高いことが示されたので、ヒト肝臓由来cDNAライブラリー(ADベクター)を用い、レポーター株にトランスフォーメーションすることによりスクリーニングをおこなった。このシステムを用いれば原理的にはバイトシークエンスに特異的に結合するタンパク質をコードするプラスミドを持つ酵母のみがコロニーとして確認されるはずである。その結果、選択培地上に20個程度のコロニーが得られた。現在、これらの酵母コロニーからプラスミドDNA、タンパク質を抽出し解析をおこなっているところである。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Soejima,Y.Koda,B.Wang,H.Kimura.: "Functional analysis of the 5'-flanking region of FTA for expression of rat GDP-L-fucose : β-D-galactosidase 2-α-L-fucosyltransferase."Eur.J.Biochem. 266. 274-281 (1999)
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[Publications] Y.Koda,Y.Watanabe,M.Soejima,E.Shimada M.Nishimura,K.Morishita,S.Moriya,S.Mitsunaga,K.Tadokoro,H.Kimura: "Simple PCR detection of haptoglobin gene deletion in anhaptoglobinemic patients with antihaptoglobin antibody that causes anaphylactic transfusion reactions."Blood. 95. 1138-1143 (2000)
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[Publications] Y.Koda,M.Soejima,P.H.Johnson,E.Smart,H.Kimura.: "An Alu-mediated large deletion of the FUT2 gene in individual with the ABO-Bombay phenotype."Hum.Genet.. 106. 80-85 (2000)