2000 Fiscal Year Annual Research Report
心肥大発現の細胞内情報伝達系の解明-Redox Sensitive Kinaseの役割-
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12770337
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
竹石 恭知 山形大学, 医学部・第一内科, 講師 (40272067)
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Keywords | Signal transduction / Hypertrophy / Heart Failure / Oxidative stress / MAP kinase |
Research Abstract |
ギニアピッグの心臓を摘出し、クレブス液で逆行性に灌流した。左心室にミラーカテーテルを内蔵したバルーンを挿入し、左室容積を一定にした状態で左室内圧を測定した。バルーン内の容積を拡張末期圧25mmHgまで増加し、左心室を20分間伸展したのち、心筋を直ちに凍結した。心筋から蛋白を抽出し、Srcの活性はActivated formのみを検出する抗体clone 28を用いて、BMK1の活性はautophosphorylationによるkinase assayにて測定した。左心室の伸展によりSrc-BMK1が活性化されることを認めた。次に、Src-BMK1の活性化に酸化ストレスが関与しているか検討するため、抗酸化剤MPGで心筋を灌流した後、左心室をバルーンで同様に機械的に伸展した。MPGにより、Src-BMK1の活性化は抑制されなかった。 心筋への慢性的な機械的ストレスに対するSrc-BMK1の役割を検討するため、ギニアピッグの大動脈にバンディング手術を行い、狭窄を作成した。バンディング手術4週後では、慢性的な圧負荷により心筋は求心性肥大を呈した。この肥大心でのSrc-BMK1の活性を検討したところ、Src、BMK1ともに活性化されていた。この肥大心を摘出しクレブス液で灌流し、左心室にバルーンを挿入し機械的に伸展したところ、正常心を伸展した際に認められた、これらキナーゼの活性化は見られなかった。肥大心ではbasalな状態ですでにSrc-BMK1が活性化されており、伸展刺激による活性化は見られなかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Takeishi Y, et al.: "Differential activation of mitogen-activated protein kinase family and p90RSK inhypertrophied myocardium..."Circulation. 102(Suppl). II-70 (2000)
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[Publications] Takeishi Y, et al.: "Activation of multiple mitogen-activated protein kinases and p90RSK in failing human hearts."Circulation. 102(Suppl). II-449 (2000)