2000 Fiscal Year Annual Research Report
白血病阻止因子(LIF)のカルシニューリンを介するアポトーシス抑制機構の解明
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12770355
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山根 明子 (大久保 明子) 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20286454)
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Keywords | サイトカイン / 心筋細胞 / アポトーシス |
Research Abstract |
一般的に、抗癌剤タキソールはアポトーシス抑止機能を持つBcl族蛋白をセリンリン酸化し、アポトーシス抑止機能を喪失させることにより、アポトーシスを誘導する。そこで我々は新生仔ラット培養心筋細胞を48時間の血清除去やタキソールで刺激し、アポトーシスを誘導した。カルシニューリンはこのアポトーシスの過程において、関与していた。カルシニューリンの阻害薬CsA、FK506存在下に、血清除去およびタキソールによりアポトーシスの誘導を観察したところ、アポトーシスは一部抑制された。アポトーシスの誘導の評価はMTT assayによる細胞のviability、DNAのladdering、in situ TUNEL assay、Caspase 3活性の測定により行った。次に、Dominantnegative型のカルシニューリン遺伝子およびConstititive active型のカルシニューリン遺伝子をアデノウイルスベクターで心筋細胞に導入し、同様に血清除去およびタキソール刺激によるアポトーシスの誘導を観察した。我々は培養心筋細胞が血清除去やタキソール除去でアポトーシスに陥ること、およびCsA、FK506の前処置により、非常に強いアポトーシスが誘導されることを確認した。血清除去やタキソールによりアポトーシス抑止機能を持つBcl族蛋白(Bcl-2,Bcl-XL,Mcl-1)のリン酸化状態の変化をWestern blot法で観察したところ、カルシニューリンはBcl族蛋白の脱リン酸化を介してアポトーシスを制御していた。同様にCsA、FK506の前処置やDominantnegative型、Constititive active型のカルシニューリン遺伝子導入を行った後に、血清除去やタキソールによるアポトーシス誘導を行い、Bcl族蛋白(Bcl-2,Bcl-XL,Mcl-1)のリン酸化の状態を観察したところ、カルシニューリンはBcl族蛋白の脱リン酸化を介してアポトーシスを制御していた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Kato,M.Sano,A.Yamane,S.Miyoshi,K.Fukuda,S.Ogawa. et al: "Calmodulin kinase-II, -IV and calcincurin are involved in leukemia inhibitory factor-induced cardiac hypertrophy in rats."Circ.Res.. 87. 937-945 (2000)
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[Publications] M.Sano,K.Fukuda,H.Kodama,A.Yamane,S.Ogawa, Et al: "IL-6 Family of cytokines mediate angiotensin II-induced cardiac hypertrophy in rodent cardiomyocytes."J.Biol.Chem. 275. 29717-29723 (2000)
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[Publications] M.Sano,K.Fukuda,H.Kodama,A.Yamane,S.Ogawa, Et al: "Autocrine/Paracrine Secretion of IL-6 Family Cytokines Causes Angiotensin II-Induced Delaved STAT3 Activation."Biochem.Biphys.Res.Com.. 269. 798-802 (2000)