2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12770383
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
磯貝 光治 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (40322135)
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Keywords | インターロイキン12 / インターロイキン18 |
Research Abstract |
本年度は本研究の基礎的データを集積するとともに、研究実施計画に従って研究に着手した。 1)正常人におけるIL-12,IL-18の平均値を決定 正常小児50人以上の血清を解析し、血清中のIL-12,IL-18をELISA法で測定した。その結果、日本人小児における健常者の平均値を決定した。担癌患者または免疫抑制状態にある患者での値を検討している。 2)小児白血病細胞の細胞株を確立 小児白血病患者3名の初発時の骨髄液から白血病細胞を分離し、細胞株の樹立に成功した。現在、これらの細胞株の表面マーカー等につき検討している。 3)腫瘍細胞へのIL-12receptorβ2の導入および発現 IL-12receptorβ2をIL-3依存性のマウスB細胞腫瘍に発現させた。この細胞は、IL-12に反応して増殖を認めた。IL-12receptorβ2の強い発現がフローサイトメーターで確認され導入遺伝子が発現したことが明らかになった。IL-12が一部の腫瘍細胞の増殖に関与していることがあきらかとなった。 4)臨床への還元 毛細血管拡張性失調症(Ataxia-telangiectasia)患者の胸部に再発したB cell typeの悪性リンパ腫に対し治療を行った。Ataxia-telangiectasia患者への抗癌剤の使用は,薬剤感受性が正常人とかなり異なるため注意を要する。化学療法には,小児白血病研究会の小児急性リンパ性白血病の治療プロトコールをベースに,我々独自に改変し施行した。現在まで再々発なく、寛解を維持している。
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