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2000 Fiscal Year Annual Research Report

ポリコーム遺伝子群による造血系の制御機構の解明

Research Project

Project/Area Number 12770385
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

太田 秀明  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60322187)

Keywordsポリコーム遺伝子群 / rae28 / 造血系 / 造血幹細胞
Research Abstract

ポリコーム遺伝子群(Pc-G)は、複合体を形成し、染色体の高次構造を介してHox遺伝子群を中心とした遺伝子発現を負に制御する。われわれはPc-Gの一つであるrae28の遺伝子欠損マウスを作成して、造血系の解析を進めている。
rae28の造血関連組織での発現を検討した。rae28は、胎仔では脾臓、胸腺、肝臓で、成体では脾臓、胸腺及び骨髄で発現していた。特に造血細胞の中でも未分化なLin-Sca1+亜分画細胞に発現が強いことがわかった。胎仔肝(14.5日胚)を用いたLTC-ICアッセイ(3週)では、ホモ接合型で著明な減少を認めた。さらに、致死量の放射線照射マウスに対する胎仔肝細胞による造血再構築能を検討したところ、ホモ接合型の胎仔肝細胞には造血再構築能が欠損していることがわかった。CRU(competitive repopulating unit)アッセイでは、ホモ接合型における単位細胞数あたりのCRUは野生型に比べ約20分の1で、明らかな減少を認めた。また、secondary CFU-Sのコロニー形成は、ホモ接合型で減少が認められ、CFU-Sレベルでの造血幹細胞の自己複製能の低下が示唆された。Pc-Gの下流に位置するHox遺伝子や、造血系の転写制御因子等の遺伝子発現を、胎仔肝(14.5日胚)を用いて検討したが、ホモ接合型で有意に増減している遺伝子は検出されず、現在のところ造血機能低下をきたす機序は不明である。今後は、造血に関わるサイトカインに対する反応性の検討や、rae28遺伝子の強制発現による造血系への影響の検討などをおこなう予定である。

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Published: 2002-04-03   Modified: 2016-04-21  

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