2001 Fiscal Year Annual Research Report
組み換えNF-BウイルスによるヒトKrabbe病治療法開発の研究
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12770404
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
菅野 啓一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (50287223)
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Keywords | 組み換えNF-Bウイルス / Krabbe病 / twitcherマウス / オリゴデンドロサイト |
Research Abstract |
本年度はtwitcherマウスにおける脳内のNF-κB活性化動態の検討を行った。胎生20日、生後0日、1週、2週、3週、4週目のtwitcherマウスの全脳を摘出した。摘出に先立ち2%パラホルムアルデヒドにて灌流固定を行った。その後一晩、同じ固定液にて浸潤固定を行った。10,続いて20,30%の蔗糖液にてCryoprotectionを行い、OCT compound中で液体窒素で凍結ブロックを作成した。凍結切片を作成後、免疫蛍光染色を行った。用いた抗体は抗ニューロフィラメント抗体、抗MBP抗体、抗GFAP抗体、抗NF-κBを用いた。希釈倍率は100倍で行った。現時点ではまだpreliminaryな結果しか得られていないがMBP陽性細胞、すなわちオリゴデンドロサイトにおいてもNF-κBの発現が認められた。時間的変化では生後0日に最も高く発現が認められた。しかしその後の週数ではオロゴデンドロサイトがアポトーシスにて脱落してゆくためオリゴデンドロサイトそのものの数が低下し判定が難しく今後の検討を加える必要性を感じた。ニューロフィラメント陽性細胞、すなわち神経細胞でもやはりNF-κBは発現していた。しかしながら週齢による変動は少なくとも染色性で見る限り認められなかった。GFAP陽性細胞すなわちアストロサイトでも神経細胞と同様の所見であった。以上の結果よりすると少なくともNF-κBの発現パターンより考えるとtwitcherマウスにおいては病変はオリゴデンドロサイトに限られている様に思われた。今後はそれぞれの細胞の純培養を行い細胞免疫染色ばかりでなく、ウェスタンブロット法やRT-PCR法などを行ってより発現パターンを定量的に行う予定である。
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