2000 Fiscal Year Annual Research Report
脳内プロスタグランジンE2のてんかん発作促進作用に関する研究
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12770406
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
竹宮 孝子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70297547)
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Keywords | 痙攣発作 / PGES mRNA / COX2 mRNA / 血管内皮細胞 / プロスタグランジン |
Research Abstract |
本研究は、痙攣発作に伴う、脳内プロスタグランジン(PG)の合成系の変化およびその作用の解明を目的としている。 本年度は、まずキンドリングによる痙攣発作後のマウス脳組織を用いて、PG合成の初期段階に必要な酵素であるシクロオキシゲナーゼ2(COX2)の誘導があるかどうかを、in situ hybridization法を用いて、COX2mRNAの発現からみた。次に、痙攣発作後に、PGE2を合成するPGE2合成酵素(PGEs)が誘導されるかどうかをみるために、ラットを用いてカイニン酸(KA)誘発痙攣、電気ショック(MES)痙攣を起こした動物を作成し、PGEsmRNAの発現をin situ hybridization法で検出した。また、キンドリングによる痙攣発作後のマウスについても同様に、PGEs mRNAの発現をみた。 その結果、キンドリング後2時間の、海馬歯状回の顆粒細胞層において、COX2mRNAの発現が認められた。また、KA誘発痙攣後4時間、MES誘発痙攣後2時間において、脳内血管内皮細胞において、PGEs mRNAの発現が認められたが、神経細胞ではその発現が認められなかった。また、キンドリングによる痙攣発作後のPGEs mRNAの発現もKA誘発痙攣、MES誘発痙攣と同部位の一部に見られたが、KA誘発痙攣、MES誘発痙攣に比べると、発現程度は弱いものであった。 以上より、痙攣発作後に脳内で、COX2mRNA、PGEs mRNAともに誘導されるが、PGEs mRNAは血管内皮細胞で誘発されることがわかり、その発現部位は、COX2mRNAとは異なることがわかった。
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