2001 Fiscal Year Annual Research Report
キラーT細胞活性化と抑制性細胞除去によるメラノーマ免疫治療法の確立に関する研究
Project/Area Number |
12770435
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
瀬尾 尚宏 浜松医科大学, 医学部, 助手 (50283354)
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Keywords | メラノーマ / 免疫抑制 / 経皮免疫法 / γδT細胞 / Th3 / Tr1細胞 / TGF-β / IL-10 / CTL |
Research Abstract |
本年度研究では、メラノーマ特異的CTLの活性化法としてTRP-2ペプチドによる経皮的免疫法を用い、これに抗体を用いたIL-10またはTGF-β中和法、TCRγδ特異的抗体を用いた抑制性γδT細胞除去法、CD4及びCD25特異的抗体を用いたTh3/Tr1細胞除去法など抑制効果除去法を組み合わせ、B16メラノーマ皮下移植マウスへの免疫治療実験を試みた。B16細胞移植から7日目の担がんマウスを用いた治療研究では、TRP-2経皮的免疫法とIL-10中和またはγδT細胞除去を組み合わせて行った時強い治療効果が観察され、TRP-2経皮的免疫法とTGF-β中和またはTh3/Tr1除去との併用は、TRP-2経皮免疫法単独で行った時とあまり変わらなかった。14日目のB16担がんマウスを用いた治療研究では、どの抑制効果除去法を組み合わせた場合でもTRP-2経皮免疫単独での治療効果を上回ったが、中でもTGF-β中和とTh3/Tr1細胞除去との組み合わせが最も強い治療効果を示した。20日目のB16担がんマウスを用いた治療研究では、TRP-2経皮免疫法はほとんど治療効果を示さないが、TGF-β中和とTh3/Tr1細胞除去でわずかながら延命効果が観察された。これら全ての治療効果は末梢血中のメラノーマ特異的CTL活性及び末梢血単核球のIFN-γ産生量と正に相関していた。以上よりマウスメラノーマ免疫治療ではメラノーマ特異的CTLの活性化法と抑制効果除去法の併用が有効であること、抑制効果除去に関しては担がんステージで適切な除去法を採用することが重要であることが判明した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Naohiro Seo et al.: "IL-10 expressed at early tumour sites induces"Immunology. 103. 449-457 (2001)
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[Publications] Masahiro Takigawa et al.: "Pereutaneous peptide immunization"Ann. NY Acad. Sci.. 941. 139-146 (2001)
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[Publications] Tokura Yoshiki, Naohiro Seo et al.: "Photoactivational Cytokine-Skeuing Action"Ann. NY Acad. Sci.. 941. 185-193 (2001)
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[Publications] Naohiro Seo: "Suppressor lymphocrtes participating in"Rec. Res. Dev. Immunol.. 3. 61-74 (2001)
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[Publications] Naohiro Seo et al.: "Mechanisms of privilege for tumors"Sem. Cancer Biol.. (in press). (2002)
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[Publications] Naohiro Seo et al.: "Epidormal Langerhans cell-based"Hem. Oncol. Clin. North Am.. (in press). (2002)