2001 Fiscal Year Annual Research Report
腫瘍/炎症内ブドウ糖代謝・膜輸送遺伝子と背景因子:腫瘍鑑別診断のための基礎的研究
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12770472
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
久下 裕司 北海道大学, 大学院・医学研究科, 寄附講座教員 (70321958)
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Keywords | tumor / inflammation / glucose / insulin / fluorodeoxyglucose / positron emission tomography |
Research Abstract |
^<18>F-FDGを用いるPET検査は、悪性腫瘍の鑑別診断、治療効果判定などにおいてきわめて有効性が高い。しかし、^<18>F-FDGは一部良性疾患にも集積することが明らかとなり、本検査による腫瘍鑑別診断の限界が指摘されている。これらの鑑別診断をより的確に行うには、悪性腫瘍や良性疾患への^<18>F-FDGの集積機序を明らかにすることが必須である。一方、最近、腫瘍・炎症へのFDG集積にはGlucose transporter(GLUT)が関与していることが明らかとなってきた。 本研究では、腫瘍、感染性炎症、非特異的炎症モデルラットを用い、実験的腫瘍及び炎症組織におけるFDG集積とGLUT発現に及ぼすインシュリン及びグルコース負荷の影響を検討した。 1.インシュリン負荷により腫瘍及び両炎症へのFDG集積は対照の約50%に低下したが、GLUT発現には大きな影響は与えなかった。 2.グルコース負荷時のFDG集積は両炎症で対照の約50%、腫瘍で約85%であった。このとき、非特異的炎症ではGLUT1発現が有意に低下し、感染性炎症ではGLUT3発現が有意に低下した。GLUT1とGLUT3の発現は腫瘍では変化しなかった。したがって、グルコース負荷は腫瘍、炎症の鑑別診断の手がかりになる可能性がある。
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Research Products
(1 results)