2001 Fiscal Year Annual Research Report
慢性閉塞性肺疾患におけるMR血流画像と肺血流・換気シンチの対比
Project/Area Number |
12770475
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
佐藤 公彦 秋田大学, 医学部, 助手 (50261657)
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Keywords | 肺気腫 / MRI / シンチグラフィ / 肺血流 / 肺換気 |
Research Abstract |
慢性閉塞性肺疾患症例において,Computed tomography(CT),肺血流・換気シンチグラフィを用いて,局所肺機能の評価を行い,肺切除部位を決定している。また,magnetic resonance imaging(MR画像)を行い呼吸運動下に撮像した画像をシネ表示することにより,呼吸動態を直接画像化することが可能となった。今回我々は,慢性肺気腫患者6例について,シンチグラフイのsingle photon emission computed tomography(SPECT)画像による肺局所の血流・換気と,呼吸運動下のMR画像による肺局所の呼吸運動を比較検討した。呼吸運動下MR画像の深吸気・深吸気画像から各肺葉の面積変化率を算出し,changeable lung area index(LI)とした。肺血流・換気シンチグラフィのSPECT矢状断像から各肺葉の肺血流・換気を半定量的に算出し,perfusion index(PI), ventilation index(VI)とした。右肺上葉,中葉,下葉,左肺上葉,下葉の5群間のVIの比較では,右肺中葉が,右肺下葉,左肺下葉に対して有意に高値となった。PI,LIでは,肺葉間に有意差は認められなかった。PIとVIの間で強い相関関係が認められた(r=0.809,P<0.0001)が,LIとPI間,LIとVI間には相関は認められなかった。したがって,血流・換気障害の重症度には強い相関関係が認められたが,面積変化率の低下部位が,必ずしも血流・換気の低下部位とは限らなかった。また,今回我々は,MR画像とSPECT画像の位置合わせを行い統合像を作成した。SPECT画像にMR画像を重ねることで血流・換気障害の解剖的位置や病変の広がりの確認が容易になり,統合像の有用性が認められた。
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Research Products
(1 results)