2000 Fiscal Year Annual Research Report
CCKBレセプター遺伝子欠損mouseを用いた不安行動とCCKBレセプターの関連
Project/Area Number |
12770536
|
Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
堀之内 由起子 大分医科大学, 医学部, 助手 (50305041)
|
Keywords | CCKBレセプター / 不安 / 行動 |
Research Abstract |
【実験方法】実験動物は12-20週令のC57blackマウスである。CCK_Bレセプター遺伝子欠損マウスとノーマルコントロールマウスで比較した。マウスの遺伝子の判別は、マウスの尾部より抽出したDNAを用いPCR法によって行った。〔明暗箱テスト〕明暗各箱は底面が23×27cmで、明箱と暗箱のあいだは高さが27cmの壁で仕切られ、直径12cmの半円でつながっている。各箱はそれぞれ40Wの白色灯(明箱)と赤色灯(暗箱)が点灯してある。マウスを明箱の中央に置いたあと行動観察を行い、各箱での滞在時間、最初に明箱から暗箱に移動するまでの時間(latency)、各箱間の移動回数を測定した。各箱への進入は全四肢を挿入した時点とした。〔高架十字迷路テスト〕十字迷路は、一辺が幅5cm長さ30cmの通路で、高さ15cmの壁に囲まれたclosed armと壁のないopen armよりなり、床上75cmの高さに設置した。closed armとopen armは十字に交差し、中央は5×5cmのplatformで連結されている。マウスを中央のplatformにclosed armの方へ向けて置いた後、5分間行動観察を行った。各armへの進入は全四肢を挿入した時点とし、各armへの進入回数、滞在時間、stretched attend posturesおよびhead dips数を測定した。統計はMann-Whitney U検定を用い、有意水準を0.05とした。 【結果および考察】明暗箱においてはCCK_Bレセプター遺伝子欠損マウスはコントロールと比較して有意に明箱暗箱間の移動回数が多かった。また、統計的に有意な差はみられなかったものの高架十字迷路において、はコントロールに比較してhead dips数が多い傾向が認められた。各箱間の移動回数およびhesd dips数の多いことはともにCCK_Bレセプター遺伝子欠損マウスの方がより不安の低い可能性が考えられる。今後はCCK_BレセプターアゴニストおよびCCK_Aアンタゴニストを投与した際の不安行動の変化やその他の不安関連物質との関連についても検討していく必要があると考えている。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 堀之内由起子,穐吉條太郎: "不安障害の遺伝子研究からみた新たな治療薬の可能性"臨床精神薬理. 4. 213-222 (2001)
-
[Publications] K.Isogama,J.Akiyoshi,T.Hikichi,Y.Yamamoto et al: "Effect certicotropine releasing factor receptor antagonist on extracellular norpinephrine, dopamine and serotonin in hippocampus and prefrontal cortex of rats in viro"Neuropeptides. 34. 234-239 (2000)
-
[Publications] T.Hikichi,J.Akiyoshi,Y.Yamamoto et al: "Suppression of Conditioned Fear by Administration of CRF Receptor Antagonsit CP-154526"Pharmacopsychiatry. 33. 189-193 (2000)
-
[Publications] 山本由起子,穐吉條太郎: "気分障害の臨床検査"最新精神医学. 5(3). 219-226 (2000)
-
[Publications] Yukiko,J.Akiyoshi,K Kiyota et al: "Increased anxiety behavior in OLETF rats without cholecystokinin-A receptor"Brain Research Bulletin. (in press)(accept). 2000/9/7