2000 Fiscal Year Annual Research Report
不安・恐怖と関連した中枢転写調節因子発現の形態学的研究-アンチセンス法を用いた神経薬理学的アプローチ
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12770538
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
橋口 浩志 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (40305090)
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Keywords | ストレス / Fos / モノアミン / γ-アミノ酪酸 / グルタミン酸受容体 / フットショック / ラット / 免疫組織化学法 |
Research Abstract |
情動ストレスモデルとして次のようにストレスを負荷した。1週間の実験環境への順応後、電撃ストレスを負荷した。ストレス負荷3日後に電撃ストレス負荷環境にラットを再度放置し、その状態を不安・恐怖状態とした。情動ストレス負荷2時間後に脳を取り出し、脳切片を作製し免疫組織化学法にて細胞内転写調節因子(Fos)発現とFos/neuronal marker(二重)染色を行った。 1.Fos発現は、電撃ストレス及び情動ストレスにより前頭前野(PFC)、視床下部室傍核(PVN)、背側縫線核(DR)、脚橋被蓋核(PPTg)、橋背外側被蓋核(LDTg)、青斑核(LC)において対照群に比べ有意に増加したが、側坐核(NAC)、扁桃体(AMY)、腹側被蓋野(VTA)、黒質(SN)では対照群との有意差を認めなかった。 2.電撃ストレス負荷によりPFC、PVN、DR、PPTg、LCにおいて、Fos陽性細胞の約40〜50%のGABA及びNMDA受容体サブタイプ1陽性細胞が活性化されており、抑制系神経細胞の活性化及びグルタミン酸作動性神経投射による機能修飾の可能性が考えられた。 3.神経性一酸化窒素合成酵素(nNOS+)/Fos+陽性細胞の活性化は、脳内各部位においてばらつきが認められた。その程度はPVNにおいて比較的高く認められ、ストレス負荷時の自律神経系の関与も考えられた。 4.ドーパミン神経核であるVTA、SNにおいてFos発現が非常に少なく、比較的多くのFos発現が認められたノルアドレナリン神経核(LC)、セロトニン神経核(DR)との分布差が明らかとなった。 5.オキシトシン、バソプレッシン陽性細胞は、共にPVNにおいて約40〜50%が活性化されていた。
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