2000 Fiscal Year Annual Research Report
巨核球cDNA発現ライブラリーによる自己血小板特異的T細胞抗原の単離
Project/Area Number |
12770563
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
下村 壮司 広島大学, 医学部・附属病院, 助手 (20263741)
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Keywords | 自己免疫疾患 / 血小板抗原 / 自己反応性T細胞 |
Research Abstract |
免疫性血小板減少性紫斑病(いわゆるITP)患者由来T細胞株6クローンについて血小板特異性を検討した。患者骨髄由来CD14陽性付着細胞をフィーダーとする系では血小板を加えることにより増殖反応の増加するものと逆に減少するものがみられた。IL-2添加により良好な増殖を示したクローンについてさらに脾細胞をフィーダーとする分析を行ったところ、血小板添加による増殖刺激指数はせいぜい2前後であった。ぞこでこれらのクローンを用いるのは抗原単離の出力系として適性でないと考えたので現在血小板をビオチン化しB細胞表面IgGに対する抗体を用いて患者由来B細胞株に高効率に血小板をとりこませ抗原提示させる系(抗原輸送系)を用いた解析や、また、そういった抗原輸送系を用いて血小板特異的T細胞を単離することを再度試みている。さらに、血小板自己抗原を同定分離する方法として、新たに患者由来脾細胞よりファージデイスプレー法を用いて抗体可変領域のヒト型抗体ライブラリーを作成し、固相化血小板上に結合させることによって、血小板に親和性を有するヒト抗体を単離することを試みている。これまでパンニングを繰り返して濃縮したファージクローン48個中2個に比較的親和性を有するものを同定し、さらなる検討を行っている。
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