2000 Fiscal Year Annual Research Report
gelatinase Aの遺伝子導入による糸球体硬化抑制
Project/Area Number |
12770578
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
貝塚 満明 弘前大学, 医学部・附属病院, 助手 (90321968)
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Keywords | 糸球体硬化 / 細胞外基質 / メタロプロテイネース |
Research Abstract |
方法 人腎臓由来の培養メサンギウム細胞を用いた。TGF-β1またはトロンビンを培養上清に加え3時間〜72時間刺激培養を行った。培養上清中から以下のものを特異的抗体を用いた酵素免疫法またはゼラチンを含むポリアクリルアミドゲルを用いたザイモグラフィーによって測定した。 1-糸球体細胞外基質の重要な構成成分であるIV型コラーゲン。 2-細胞外基質を分解するgelatinase A(metalloproteinase-2,MMP-2)。 さらにIV型コラーゲンとMMP-2とこれを活性化させるmembrane-type matrix metalloproteinase-1(MT1-MMP)の遺伝子発現をRT-PCR法を用いて確認した。 結果 TGF-β1,トロンビンはIV型コラーゲンの産生を濃度及び時間依存性に増加させた。メサンギウム細胞培養上清がMMP-2活性を示すことはザイモグラフィーによって確認されたがトロンビンはこれに影響を及ぼさなかった。セリンプロテアーゼの阻害剤であるジイロプロピルフルオロフォスフェートで処理したトロンビンはこれらの作用を示さなかった。TCF-β1,トロンビンはIV型コラーゲンの遺伝子発現を増加させたが、MT1-MMPの発現は減少させることがRT-PCRにより示された。
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