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2001 Fiscal Year Annual Research Report

顆粒球エラスターゼによる肺サーファクタントの活性阻害機構の解明とその臨床応用

Research Project

Project/Area Number 12770607
Research InstitutionSaitama Medical University

Principal Investigator

五十嵐 葉子  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (00301466)

Keywordsヒト顆粒球エラスターゼ / 肺サーファクタント / 慢性肺疾患
Research Abstract

ヒト顆粒球エラスターゼが肺サーファクタントに与える影響をサーファクタント脂質、サーファクタント蛋白質の両面から検討して、新生児医療の課題のひとつである慢性肺疾患(CLD)に対する治療法の開発に資するを目的とした。
ブタ摘出肺から回収した気道洗浄液を超遠心にて、粗サーファクタント画分を得た後、不連続ショ糖密度勾配遠心して得られた界面をサーファクタント活性の高いlarge surfactant aggregates(以下LA)として回収した。
リン脂質として1.25mgのLAを2mlのTris bufferに懸濁し、Grossらの原法に準じて、エラスターゼまたは不活化エラスターゼを添加し、40回/分、37℃で6時間ないし24時間回転させ、その後超遠心を行って上清(サーファクタント活性の低いsmall surfactant aggregates(以下SA)に相当)と沈渣(LAに相当)を分離し、それぞれブライアン・ダイヤー法にて脂質抽出後、ロウザー法にてリンを定量し、LAからSAへの転換を%SA=SA/(SA+LA)にて評価した。またLAとSAに分離前の検体について表面活性を測定し、SP-A、SP-B含量をウエスタンブロット法で検討した。
ヒト顆粒球エラスターゼは、95℃30分間の加熱処理、また4倍量の蛋白量のα_1アンチトリプシンにて活性を阻害しました。活性を阻害していないエラスターゼでは、転換率36%であったのに対し、加熱処理により不活化されたエラスターゼでは20%となり、またα_1-AT添加でも20%と低下し、エラスターゼによる転換促進効果が抑制された。一方、エラスターゼ添加で、5分後の最小表面張力は13mN/mと阻害されたが、過熱処理したエラスターゼ、α_1-AT添加ではともに3.2mN/mとエラスターゼ不活化によりエラスターゼによる表面活性阻害が有意に抑制された。ウエスタンブロット法では、エラスターゼを添加し、cyclingを行った群において、SP-A、SP-Bともに最も強いdegradationが観察され、加熱処理したエラスターゼおよびα_1-ATの添加ではエラスターゼによるSP-A、SP-Bのdegradationが抑制された。

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Published: 2003-04-02   Modified: 2016-04-21  

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