2000 Fiscal Year Annual Research Report
VEGF,アンジオポエチンによる移植膵ラ島の血管新生modulation
Project/Area Number |
12770649
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山内 淳一郎 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (60291259)
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Keywords | 膵ランゲルハンス島 / 移植 / 血管新生 |
Research Abstract |
Skinfold chamber(SC)を用いた実験系の妥当性を評価することを主目的として,マウスよりも手技および評価が容易と考えられるハムスターで実験を開始した.60-80gのSyrian Golden Hamsterからコラゲナーゼ変法により膵ランゲルハンス島(以下ラ島)を分離し,3〜4日前に作成したHamsterのSCに,1SCあたり4から8個移植した.以後,経時的にFITC-dextran(分子量150,000)を静注し,蛍光生体顕微鏡システムを用いて新生血管を観察,画像をcomputerに取り込み画像解析ソフトで定量化した.Hamster8羽に計49個のラ島を移植,うち46の移植ラ島で新生血管を認め,taking rateは約94%であった.1移植ラ島あたりの新生血管の血管密度(functional vascular density:FVD)は移植6日目389.8±7.9(Mean±SEM),移植10日目570.9±16.5,移植14日目608.4±17.2であり,この時点でほぼplateauに達し,以後の増加は見られなかった.移植時に確認した移植ラ島の大きさに対する血管密度の比(FVD/size of islet on transplantation)は移植6日目1.21±0.06(Mean±SEM),移植10日目1.42±0.07,移植14日目1.55±0.09であった.新生血管の血管径は移植6日目10.2±0.3(μm:Mean±SEM),移植10日目8.9±0.2,移植14日目8.5±0.3であった.以上の結果より,ハムスターの系においてはSkinfold chamberを用いて移植膵ラ島の定量化は可能であった.今後,同様の実験をマウスで行った後,VEGF,アンジオポエチンの導入ラ島の移植実験を行う予定である.
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