2000 Fiscal Year Annual Research Report
肺悪性腫瘍に対する変異ヘルペスウイルス経静脈的投与の研究
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12770728
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
豊泉 高峰 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (00287260)
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Keywords | 単純ヘルペスウイルス / 肺悪性腫瘍 / ICP34.5 / HSV-1716 / 経静脈投与 |
Research Abstract |
本研究は変異単純ヘルペスウイルス(HSV-1716)の経静脈的投与による抗腫瘍効果および安全性を多発性肺腫瘍マウスモデルを用いて検討するものであり、本年度は抗腫瘍効果の測定に重点をおいた。 1.多発性肺腫瘍マウスモデルの作成 BALB/CマウスにEJ-62細胞(1X10^5pfu)を経尾静脈的に投与し約2週間後にSacrificeして両側肺を摘出した。肺内には多発性の腫瘤をみとめ病理組織学的に悪性腫瘍であることを確認した。 2.変異単純ヘルペスウイルスの経静脈投与における毒性試験 上記の担癌マウスに経静脈的に変異単純ヘルペスウイルス(HSV-1716)を投与し安全性を確認した。10pfuより段階的に10^9pfuまで増量したが明らかな毒性は確認できなかった。 3.HSV-1716経静脈的投与における抗腫瘍効果の判定 数回のコントロール試験の結果、上記担癌マウスに4X10^6pfuのHSV-1716を経静脈的に投与した。投与後約10-14日目にSacrificeを行い肺重量を未治療群と比較することで抗腫瘍効果を判定した。HSV-1716投与群では未治療群と比較して有意に摘出肺重量は小さく、多発性肺腫瘍に対してHSV-1716の経静脈的投与は有効である可能性が示唆された。また、免疫下でもHSV-1716の有効性が確認された。標的臓器である肺以外の臓器(脳、脊髄、肝、腎、心臓、腸管、皮膚、眼球)も今後HSV-1716の体内での広がりを検索するために摘出保存した。
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