2000 Fiscal Year Annual Research Report
glucoprivationという脳組織飢餓状態での脳血流増加メカニズムの研究
Project/Area Number |
12770767
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
堀中 直明 順天堂大学, 医学部, 助手 (30296834)
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Keywords | 脳血流 / 低血糖 / insulin / caffeine / gliben clamide(Glyburide) |
Research Abstract |
本研究課題において、私達が明らかにしてきたことを列記する。 1)成獣雄ラット(250g.400g)を使用しinsulinによりglucoprivationの状態を作りadenosine receptorのblockerであるcaffeineを静脈内投与し、定量法である【14C】iodoantipyrine法により脳血流量を測定しadenosineの低血糖状態における血流増加への影響を調べた結果、濃度依存性に上記の血流増加を完全に抑制し得た。 2)低血糖状態の成獣雄ラットからVeechらの方法によるfreeze-blowing techniqueにより脳を抽出しHPLC分析器を使用し、adenosine,inosine,hypoxanthineの濃度をそれぞれ測定した結果、insulinやdeoxyglucose投与によるglucoprivationの状態において統計学的に優位な増加が認められた。 3)同様に成獣雄ラット(250g.400g)を使用しinsulin、deoxyglucoseを使用しglucoprivationの状態を作りATP-sensitive-potassium-channelsのblockerであるglibeclamide(Glyburide)を脳槽内に投与し、定量法である【14C】iodoantipyrine法により脳血流量を測定した結果、glibenclamideの濃度に依存性にglucoprivationによる血流増加を完全に抑制する結果を得た。また正常血糖のラットの脳槽内にも投与しglibeclamide単独の脳血流への影響を検討したが、それ自体では脳血流への影響は全く認められなかった。
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