2000 Fiscal Year Annual Research Report
テロメラーゼ関連遺伝子導入による椎間板細胞増殖の賦活化
Project/Area Number |
12770777
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
長田 龍介 富山医科薬科大学, 附属病院, 助手 (40293310)
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Keywords | 椎間板細胞 / テロメラーゼ / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
屠殺直後の成牛尾椎椎間板より髄核、線維輪をそれぞれ切り出し、コラゲナーゼ処理により細胞を分離し、subconfluetに達した培養細胞に、テロメラーゼ発現を誘導し得るhuman telomerase reverse transcriptase subunit(hTERT)遺伝子のHVJ-リポソーム法を用いての導入を試みた。関節および椎間板の軟骨細胞においては一般に遺伝子の導入効率が低いとされるが、本実験においてhTERT遺伝子導入が可能であった事がTRAP assayにより確認された。しかし形態学的変化、細胞増殖能、プロテオグリカン合成能については遺伝子導入を行っていないコントロール椎間板細胞と差を生じなかった。今回の実験に使用してきたmonolayer cultureは実験に必要な細胞数を獲得し、遺伝子を導入するために必要なステップであるが、これにより椎間板細胞が本来のphenotypeを失い脱分化している危険性もはらんでおり、このことが一因となって遺伝子導入細胞の活性に差を生じなかった可能性もあると考えられた。そこで現在3次元の培養環境における検討を行うこととした。遺伝子導入が確認された細胞を選択し、これらをアルジネートビーズに封入することにより3次元条件下に培養を続け、細胞増殖能、プロテオグリカン合成能、および細胞寿命について遺伝子導入を行っていないコントロール椎間板細胞と比較検討する実験を行っている。
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