2000 Fiscal Year Annual Research Report
軟骨由来成長因子CTGF/Hcs24の骨折治癒・仮骨延長における発現とその役割
Project/Area Number |
12770786
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
三谷 茂 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (70273969)
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Keywords | 骨延長 / CTGF / Hc24軟骨由来成長因子 / 免疫染色 |
Research Abstract |
1.ラット仮骨延長モデルの作製 30匹を対象とし、ジエチルエーテル麻酔下に左大腿骨中央部を骨切りし、ミニホフマン創外固定器にて両骨片を固定した。1週間の待機期間の後、1日0.5mmの速度で延長した。 2.免疫染色 延長直前、延長10日目、延長20日目および延長終了後1週にラット仮骨延長モデルに対し潅流固定を行い、周りの軟部組織を伴った仮骨延長部を含む領域を取り出し固定、脱灰しパラフィン包埋した。切片作製後、一次抗体としてCTGFペプチドを免疫して作製した抗CTGF抗体、二次抗体としてビオチン化抗ウサギIgGを使用し、免疫染色を施行した。 3.結果 延長直前では内軟骨性骨化において出現する骨折部近傍の増殖軟骨細胞、成熟軟骨細胞および肥大軟骨細胞の全てにCTGF蛋白質の陽性像を認めた。また新生骨梁表面の骨芽細胞様細胞にもCTGF蛋白質の陽性像を認めた。延長10日目、延長20日目および延長終了後1週においては新生骨梁表面の骨芽細胞様細胞および新生骨に特に強い陽性像を認めた。増殖軟骨細胞、成熟軟骨細胞、肥大軟骨細胞および類軟骨細胞にも陽性像を認めた。 4.結語 仮骨延長においてCTGFは類軟骨細胞に対してもparacrine的に働き、また牽引メカニカルストレスにより石灰化層近傍において血管内皮細胞に対してautocrine的に血管の侵入を促進している可能性が示唆された。
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