2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12770827
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
下川 歩 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (80315382)
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Keywords | ニューロパシフィックペイン / 腎交感神経 / 循環反応 |
Research Abstract |
ラットの神経因性疼痛モデルを作製し、腎交感神経活動を記録し正常ラットのそれと比較検討している。神経因性疼痛モデルはBennettモデルを採用した。ラット(250-350g)をペントバルビタールで麻酔し左坐骨神経を露出し4-0クロミックで4ヵ所ゆるく結んだ。術後ラットの行動、アロディニアの程度を観察した。術側足は軽く屈曲するが麻痺はなく、床に足をつけないように行動し、痛覚過敏、アロディニアは術後3日程度から始まり、1ヶ月ほど継続することがわかった。そこで術後約1週間でラットを再び麻酔し、血圧、心拍数、腎交感神経活動記録を行った。疼痛モデルの血圧、心拍数は正常ラットと同様であった。正常覚醒ラットの腎交感神経活動は約250msec幅で放電し、放電頻度は1分間に30-70回程度である。また、周波数解析で心拍および呼吸に同期する放電パターンを有する。疼痛モデルでの腎交感神経活動の放電頻度に関しては、正常ラットと比べ大きな違いはないようである。放電パターンについては解析中である。各種刺激に対する循環反応、交感神経活動の反応を見るため、von Frey ligamentを用いた触刺激、熱痛覚計による痛覚刺激、フェニレフリン、ニトロプルシッド静脈内投与による圧受容器反応を調べている。例数がまだ少ないが血圧、心拍数の変化については、von Frey ligamentによる触刺激で、血圧、心拍数の上昇、血圧熱痛覚計による痛覚域値測定では、罹患側は非罹患側に比べ潜時は半分ほど短く、血圧は低下、心拍数は増加するようである。交感神経活動の変化については購入したコンピュータと解析ソフトLab View6.0を用いて解析中である。
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